居眠り議員のリストラ案?

6月10日に開かれた広島県安芸高田市の市議会。メガバンク出身で39歳の市長が議員たちに声を荒らげた。

安芸高田市・石丸伸二市長
恥を知れ!恥を!

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こう議員を批判した安芸高田市の石丸伸二市長(39)は、10日の市議会に議員定数を半減する条例改正案を提出した。

石丸市長は安芸高田市の出身で、京都大学経済学部を卒業後、三菱UFJ銀行に入行。

2020年に河井克行元衆議院議員による買収事件で前市長が辞職したのを受け、市長選に立候補し、当時37歳で市長に当選した若きリーダーだ。

就任直後の答弁でいびきの洗礼

「新しい政治」を目指して市議会の改革に乗り出した石丸市長だったが、就任直後の市議会では市長の答弁中に、居眠りをする議員のいびきの音が響いていた。

石丸市長の答弁(2020年9月):
対面の診療が(ゴォー)原則となっていまして(ゴォー)

石丸市長の答弁(2020年9月):
提供できる医療には(ゴォー)

石丸市長の答弁(2020年9月):
やはり限界があります…眠たくならないような答弁をしないといけないなと

この出来事を石丸市長はSNSで「緊張が足りない」と指摘。

市長と議会の対立深まる

その後も、市議に対し「質問をしない。説明責任を果たさない」などと批判してきた。

一方、市議会側は石丸市長提案の副市長人事を否決し、副市長の定数を半減する条例改正案を可決するなど、市長と議会の対立が深まっていた。

そして、石丸市長は10日、財政の健全化を目指すなどとし、議員定数を現在の16から半分の8に減らす条例改正案を提出したのだ。

安芸高田市・石丸伸二市長
議員8名の削減で、人件費は年間約4500万円圧縮できます

定数削減は「議会軽視だ」との批判については、次のように反撃した。

安芸高田市・石丸伸二市長
居眠りをする、一般質問しない、説明責任を果たさない。これこそ議会軽視の最たる例です。恥を知れ!恥を!…という声が上がっても、おかしくないと思います。どうか恥だと思ってください

しかし採決の結果、議員定数半減の条例改正案は賛成1、反対14の大差で否決となった。

(イット! 6月10日放送より)