三井不動産が仕掛ける「出会いを創出」するプラットフォームとは?
新たな買い物体験を提供
東京都内にあるハワイアン雑貨を扱う企業「ローレンロス・ジャパン」。
この記事の画像(11枚)ハワイ在住のアーティスト、ローレン・ロスのアートや雑貨を扱うこのブランドは実店舗を持たず、ECサイトでの販売が中心だ。
対面販売の機会だったイベントが新型コロナの影響で次々と中止になる中、新たなアピールの手段として移動販売を開始した。
ローレンロス・ジャパン 辰ノ口あやのさん:
PRの場所が少なくなってしまっているので、移動販売がいいチャンスかなと。ローレンロスを知っていただいて、ハワイのアートということを皆さんに認知していただけたらと思います
この日、出店したのは東京・豊洲にあるタワーマンションの敷地内。ほかにも2台の移動販売車が出店している。
これは、三井不動産の新規事業会社として設立された「ShareTomorrow」が手掛ける「MIKKE!」という移動販売のプラットフォーム。小売り事業者に対し、販売する車と場所を提供するサービスだ。
現在は、三井不動産が管理するマンションや駐車場のほか、公園や寺院など都内の湾岸エリアを中心に展開している。
この事業を発案したのは大型商業施設「ららぽーと」を担当していた当時20代の社員。 テナントが抱える"悩み"を 聞いたことがきっかけだった。
「ShareTomorrow」ミッケ事業本部 営業部長・後藤遼一さん:
想定よりも売上がいかなかったりとか、もっといろんな場所で出店したいという要望が多いテナントさんを見てきたので、三井不動産の新規事業提案制度を使って事業化しました
『思いがけない出会い』を
移動販売を行う店は2~3日という短期から契約が可能で"お試し"感覚でも利用できる。
普段、アンテナショップを運営する店は…
キッコーマンこころダイニング・茶谷良和社長:
自分たちで移動販売をしようとすると(販売用の)車自体を仕立てないといけないし、出店する場所が難しいというのがあるのですが、車も貸していただけますし、場所も提供いただいて本当にありがたいです
出店する場所は年内までに60カ所に増やしていく予定で、今後はよりニーズがある場所に出店できるよう分析し、データを出店者とシェアしていく形を目指している。
ミッケ事業本部 営業部長・後藤遼一さん:
特に欲しいかどうか分からなかったんだけど、実際にお店を見て接客を受けると、意外とこれ欲しかったかもと、お客様の潜在的なニーズを掘り起こせる。『セレンディピティ』と言われるような、『思いがけない出会い』というのをお客様に対して我々は提供する。逆に裏ではそこをいかに戦略的に思いがけない出会いを作っていくかというところを分析してこれをどんどん拡大して日本中に広げていきたいと思っています
(「Live News α」6月2日放送より)