大幅値上げで海外渡航費が急上昇

SNSの声:
夏の一時帰国を慌てて予約。

SNSの声:
8月の旅行チケットを買った。駆け込み購入。

国際線の航空券を“駆け込み”購入したという声。そのワケは、6月から実施される、燃油サーチャージ大幅値上げ。6月1日以降、国際線航空券にかかる「燃油サーチャージ」が大幅に値上げされるのです。

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日本航空の場合、日本・ハワイ間では、片道1万2700円から2万3600円となりほぼ倍増。
また、北米や欧州への「燃油サーチャージ」もかなりの引き上げとなります。

全日空も同様の値上げでハワイ便では、1万2500円から2万3800円に。

例えば、4人家族でハワイへ行く場合、往復で10万円だった「燃油サーチャージ」が、6月からは19万400円となり、9万円以上の負担増になります。
そのため、31日までに国際線の航空券を予約・発券すれば価格を大きく抑えることができます。めざまし8は、実際に航空券を予約した人に話を聞きました。

「年内分全て購入」ビジネス往来や夏休みの旅行も直撃

航空券を予約した人:
きのう、ベトナム行きの航空券を予約しました。予約先の方に聞くと、1人1万円は違うと聞きまして、一人往復2万円、2人合わせると全部で4万円は変わるというふうに聞かされていたので、かなり安くなるので、今のうちにと思いました。

夏休み、妻とベトナムに旅行するため、28日に予約したといいます。

航空券を予約した人:
4万円違うと現地で遊べるものも変わりますし、食べられるものも変わりますし。物価を考えたら、4万ってめちゃくちゃ大きいかなと思っています。

さらに、海外を拠点に仕事をしているという男性は…

高晟文さん:
燃油サーチャージ代が6月から、上がると聞いて、買い占めましたね。年内に行く予定の航空券は、すべて買ったというような感じです。年内のフライト7本分買いました。

事業拡大のため、5月7日、バリ島やメキシコなどへ向かう、7路線分の航空券をまとめて予約したといいます。

高晟文さん:
今買ったなら、ここで20万が30万円くらい、もう10万円(余計に)かかってたんじゃないかなっていう感じです。

6月からの値上げを前に起きている「駆け込み予約」。燃油サーチャージは2カ月ごとに見直されますが、この高騰はいつまで続くのでしょうか。

「燃油サーチャージ」なぜ変動?今後の価格推移は

総合旅行代理店の「旅工房」が行った渡航解禁後に行きたい国、地域を聞いたアンケートの結果で上位には人気の国や地域があがっています。

1位は、「ハワイ」44.9%。複数回答で2位「台湾」、3位「タイ」、そして、イタリアや韓国などの国名が上がっています。では、この人気国の燃油サーチャージは、6月1日からどれぐらい上がっているのか、日本航空の価格を見ていきます。

1位の「ハワイ」は1万900円増。5月31日までは、1万2700円ですから、合計2万3600円です。値上がり幅でいうと、「台湾」が4700円。「タイ」が9800円。そして、アメリカ本土に関しては、1万6600円増。

今後、夏休みも迎える中、燃油サーチャージはどうなっていくのでしょうか。

ウクライナ侵攻が価格に影響 専門家「値下げは早くて10月以降か」

そもそも、この燃油サーチャージ値上げの理由というのが、「ジェット燃料の高騰」が理由です。2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻が開始して、値段が大幅に上がりました。

ところが、今月に入ってからは、値段が下がっているといいます。こういった点を考えると、燃油サーチャージが下がるのではないか、という期待も持てるのですが、航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんによると、「燃料価格が燃油サーチャージに反映されるのは2~3カ月後」になるといい、8・9月の値下げは考えにくく、どんなに早くても10月以降になるのではという見解です。

ということで、できる方は、30日、31日で予約、発券すれば値上がり前の価格です。
しかし、なかなか難しい、そこで、どういうふうに夏休みの旅行を考えて行けばよいのでしょうか。

航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんによると、1つは、「燃油サーチャージが料金に含まれるLCCを使う」とのご意見。予算と相談しながらプランを練る必要がありそうです。

(めざまし8 5月30日放送)