学校で履いている上履きはどうしても汚れてしまう。休日に入る前に自宅へ持ち帰り、洗っている家庭も多いだろう。だが、子どもは持ち帰ることを忘れてしまうことも。そこで母親がした、“ある工夫”が話題になっている。

「上履きを学校に忘れ続けること一年。お目にかけるのが申し訳ない、洗ってもこの色ですよ。
そこで母は考えた」
とのコメントと一緒に投稿したのは2枚の写真。

提供:タナボタばんざいさん
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1枚は洗い終わった後のただの上履きの写真のようだが、2枚目を見るとその工夫が分かった。右靴の中敷きには「金曜に持ち帰れ」、左靴には「土曜には洗え」と書かれていたのだ。

投稿したのは、タナボタばんざいさん(@Ankosri)で、上履きは中学2年生の息子さんのものだという。中敷きに書かれていることから、上履きを脱いで下駄箱に戻す際に見えるはず。たしかに持ち帰り忘れの防止になりそうだ。

この工夫を見たTwitterユーザーからも「めっちゃ頭いい!!高一我が子も全然持って帰ってこないので真似してみよう」「良い案ですね試して見ようかな」「よし、うちもやろっ」というコメントや、「うちの長男も同じでした…」などと、同じ悩みを抱えた人からのコメントが寄せられ、1万9000いいねが付いている。(5月6日時点)

ずっと、靴袋だけが学校と家を往復

清潔な上履きを履いて欲しい母親の気持ちとは裏腹に、息子が持ち帰ってこない上履き。実際に効果があったのが気になる。そして、息子さんの反応はどうだったのだろうか?

タナボタばんざいさんに話を聞いた。


ーーなぜ、中敷きに書くことにしたの?

子供たちが右と左を間違えるような小さい頃は、中敷きに「みぎ」「ひだり」と書いていましたし、中敷きに何か書くというのは、私にとって特別なことではありませんでした。

週末が近づくたびに、上履きを持って帰るように声をかけてはいましたが、実際に下校時となると友達と話していて忘れてしまったり、いつもの流れで下駄箱へ戻してしまったりするようで、限界を感じていました。思春期ですので、あまり言うと反発しますし。 たまたま1年ぶりに持ち帰った上履きの汚れっぷりにのけぞり、毎週とは言わずとも、せめて月1回くらいは持って帰ってほしいと強く思いました。

どうしたらいいだろうか、と考えながら洗い、乾かしている間も悶々と悩み、夕方乾いた上履きの薄くなった名前を書き直そう、とサインペンを持った時に「中敷きだ!」と閃いたのでした。サイズが大きいので、中敷きの空きスペースは広々。大きく書けました!
(本当は息子本人が洗うべきだし、自分でできることは何でもさせております が、洗剤や石鹸でひどく肌の荒れる体質の子のため、靴洗いは私がしています。)

提供:タナボタばんざいさん

ーー「金曜に持ち帰れ」「土曜には洗え」という言葉を選んだ理由は?

母の心の叫びが伝わるようにと、わざと荒めのタッチで書いています。「土曜日“には”」なのは、土曜日までに洗わないと月曜日までに乾かないことを思い出してもらいたいからです。 彼がもうちょっと幼かったら、「金曜に、持って帰ろう!」「土曜日に、洗おうね!」などと可愛く書いたと思いますが、何しろ中学生ですので、むしろこのくらい強めでちょうどいいと思います。


ーーこれまでは、どのくらいの頻度で洗っていた?

小学校までは、下校時に担任の先生が声かけをしてくださっていたので毎週末持ち帰っていました。中学校にあがって先生からの働きかけが無くなったら全く!持って帰ってこなくなりました。(校風は“自主自律”なんですけど!)持ち帰るための靴袋はいつもバッグの中に入っているのに、毎日毎週、靴袋だけが律儀に学校と家を往復しています。

(イメージ)

ーー息子さんは、忘れ物をよくするの?

懇談で先生にお話を聞くと規律は守るし、宿題もあまり忘れない方だとのこと、 学校ではきちんとしているようです。その分、家では反動が出るようで、色々緩みがちです。机の周りなど足の踏み場がありません。反抗期ですので機嫌を損ねれば荒れますが、優しく思いやりがあり、ユーモアも持ちあわせる子です。

責任感はあるし、真面目なタチですが、必要ない時に判断したことは放りがちで、上履きの洗濯も放ってしまったのでしょうね…。

息子「マジかぁぁぁ!」と膝から崩れ落ちた

ーー書いた時、息子さんの反応は?

ハイ、と見せたら「マジかぁぁぁ!」と叫んで膝から崩れ落ちました。「どうしよう、こんなの誰にも見せられない、人前で上履きを脱げない、体育の時マジ困る」とのことです。これだけ衝撃を受けたんだったら、これからは持って帰ってくるよね…?

提供:タナボタばんざいさん

ーーその後、効果はあった?

初回は休日のため、「金曜日」ではなく「木曜日」が持ち帰る日となり、きびしい展開でした。忘れるかな…と思っていたら、バッグにも入れず、靴袋にも入れず、「剥き出しの上靴を片手に鷲掴みにしたまま」のワイルドな帰宅スタイルとなりました。中敷きのリマインダー、成功です!

中敷きメッセージの効果で洗濯ができた!(提供:タナボタばんざいさん)

ーー他にも、工夫していることはある?

開きっぱなしになりがちな扉に「きちんと閉めよう」とか、 付けっぱなしになりがちな電灯のスイッチに「こまめに消そう」など張り紙をすることも多いです。

過去には、検尿をランドセルに入れっぱなしにして忘れ、2度提出し損ねた猛者(それは2歳上の長男…もう7、8年前のこと)の対策に、札を毛糸で取り付け、札をランドセルの外へ出して目についてわかるように工夫したこともありました。(一発で出せました)

検尿提出忘れ防止対策(提供:タナボタばんざいさん)

ーー話題になったけど、どう思った?

パッと閃いて書いただけなので、意外でした。大きい子の中敷きには確かにあまり書かれるものではありませんね。しかし、好意的に誉めてくださる方が多く、嬉しかったです。汚れの染み付いた上履きを洗うのはたいへんなのに、それが25.5センチと母のサイズよりも大きいような巨大な靴だと、より心身にこたえます…そこを労ってくださる方もいて、報われた思いもしました。


上履きを全く持ち帰ってこなかったという息子さんだったが、この母親の工夫には効果があったようだ。そして、中敷きに書かれた文字が消える頃には、忘れずに持ち帰る習慣がついているだろうか。