FNNは、4月16・17日の両日、全国の18歳以上の男女を対象に、電話世論調査(固定電話+携帯電話・RDD方式)を実施し、1,008人から回答を得た。
内閣支持率 横ばい65.9%
岸田内閣を「支持する」人は、前月からほぼ横ばいの65.9%、「支持しない」人は26.7%だった。

ただ、岸田内閣を支持する人に、その理由を聞くと、「他によい人がいない」が最も多く38.0%。次いで「自民党中心の内閣だから」(21.4%)だった。
これに「実行力に期待できる」(18.6%)、「岸田首相の人柄が信頼できる」(16.7%)と続き、「政策がよい」と答えた人は4.6%にとどまった。
ロシア制裁「もっと厳しく」52.7%
一方、ロシアのウクライナ軍事侵攻に対する岸田首相の対応への評価は上昇した。「評価する」は67.1%で前月から9.5ポイント増え、「評価しない」は、6.7ポイント減って22.3%だった。

これはロシアに対する制裁措置やウクライナからの避難民の受け入れへの評価とみられる。
避難民の受け入れについて「評価する」人は、「大いに評価する」(24.3%)と「ある程度評価する」(62.1%)をあわせて86.4%にのぼった。「評価しない」人は、「あまり評価しない」(10.1%)と「まったく評価しない」(2.0%)をあわせて12.1%だった。

ロシアに対する制裁については、「もっと厳しくすべきだ」が最も多く52.7%だった。「適切だ」は37.6%、「厳しすぎる」は3.9%だった。回答者の半数以上がさらに厳しい制裁を求める背景には、ロシアによる民間人殺害などがあるとみられる。

防衛費「増やすべき」57%
ロシアのウクライナ侵攻を受け、自民党内では、日本の防衛費を増やすべきだとの意見が強まっている。
今回の調査で、防衛費を「増やすべきだ」と思う人は、「大幅に増やすべき」(14.6%)、「ある程度増やすべき」(42.4%)をあわせて57.0%だった。「今のままでいい」と答えた人は33.0%。「減らすべきだ」と答えた人は、「ある程度減らすべき」(3.6%)、「大幅に減らすべき」(2.3%)をあわせて5.9%だった。

自民党は、政府に対する提言で、防衛費について5年をめどにGDP比2%以上への増額を目指すことを盛り込む方向だ。
これに対し、自民党の河野太郎本部長は17日の「日曜報道ザ・プライム」で、「最初に予算のゴールありきではない。何でも買っていいことになりかねない。必要なものは何かという議論をすべきだ」と釘を刺した。

政府は、年末をめどに、外交・安全保障政策の根幹となる「国家安全保障戦略」など3文書の改訂を目指す。今後、防衛費をめぐる議論が活発化しそうだ。
(フジテレビ 報道局政治部 編集委員 三嶋 唯久)