ロシアによるウクライナへの侵攻をめぐり、岸田首相は、安倍元首相を特使としてロシアに派遣するかについて「現時点で特使を派遣する考えはない」と否定した。
岸田首相は、15日の参院本会議で、ロシアの軍事行動を止めるために、プーチン大統領と親密な関係を築いた安倍元首相を外交特使としてロシアに派遣するかを問われたのに対し、「ドイツ、フランス、オーストリア等がプーチン大統領に対して直接働きかけを行っているが、プーチン大統領が歩み寄ろうとする兆しは見えない」と指摘した。
その上で、岸田首相は「ロシアが国際社会の声に耳を傾け、侵略をやめるようロシアに対して強い制裁措置を講じていくことが必要であり、現時点で特使を派遣する考えはない」と述べ、安倍元首相を特使としてロシアに派遣することを明確に否定した。
また、岸田首相自身がウクライナを訪問し、ゼレンスキー大統領と直接会談する可能性については「現地の状況も含め総合的に勘案し、我が国として何をすることが適切なのか、不断に検討を行っていきたい」と述べた。