女子バスケットボール、Wリーグはレギュラーシーズンを終え、上位8チームによるプレーオフが始まった。
1戦先勝方式で行われたセミクォーターファイナル、クォーターファイナルを「シャンソン化粧品シャンソンVマジック」と「富士通レッドウェーブ」が勝ち進み、4月9日(土)10日(日)と代々木第二体育館で行われるセミファイナルへと駒を進めた。
セミファイナルから、レギュラーシーズン1位の「ENEOSサンフラワーズ」と同2位の「トヨタ自動車アンテロープス」が登場。勝ち上がってきたチームを迎え撃つ形となった。このセミファイナルからは、2戦先勝方式で行われる。
昨シーズン女王トヨタ自動車vs勢いにのるシャンソン
セミファイナル第一試合はトヨタ自動車vsシャンソンの一戦。

GAME1は昨シーズンWリーグ初制覇を果たしたトヨタ自動車が80-57で勝利。この試合トヨタ自動車は、リバウンド52本、ブロックショット7本と、高さで圧倒。
5人が二桁得点となるなか、馬瓜ステファニー選手は19得点、リバウンド10本と、ダブルダブルの活躍だった。

シャンソンはトヨタ自動車のタフなディフェンスで、なかなか自分達のバスケを展開できなかった。
後半は走って得点につなげる場面もあり、キャプテン小池遥選手が17得点と気迫をみせ、野口さくら選手も3ポイント2本を含む、15得点と躍動した。

GAME2はシャンソンがしっかりと前日の課題を修正し、リバウンドや球際のルーズボールなど、気持ちが見えるプレーが増えた。
このセミファイナルで、シャンソンはチームを率いる李玉慈ヘッドコーチが新型コロナウイルスの濃厚接触者となり帯同できず、鵜澤潤アシスタントコーチがヘッドコーチ代行を務めての試合となった。
この日もシャンソンが追いかける展開となったが、タレント揃いのトヨタ自動車、各々がその強さをみせ83-63で勝利。ファイナルに駒を進め、連覇まであと2つとした。
女王復帰を目指すENEOS vs 「世界の町田」擁する富士通
第二試合はENEOS vs富士通の対戦となった。

GAME1の立ち上がりはENEOSがペースを掴むが、富士通もすぐさま追い上げていく。両チーム、選手交代を多くしながら非常に展開の速いバスケットボールとなった。富士通が逆転するとそのままリードを保ち、前半は38-27で富士通がリードして終える。
後半に入るとENEOSも持ち前の強さを発揮するが、富士通は勢いそのままに得点を重ね、67-58で勝利。古巣対決となった富士通の宮澤夕貴選手、中村優花選手の躍動も印象的だった。
GAME2は富士通先行、最初の10分はENEOSを4得点に抑えた。富士通リードで試合は進むがENEOSもこのままでは終われない。後半走るプレーも増え、第4クォーターでついに5点差まで詰める場面も。

しかし富士通はその追随を許さず、町田瑠唯選手がバスケットカウントを決め、会場の歓声は最高潮に。
また、この試合は篠崎澪選手が17得点の活躍だった。最終スコアは53-62で連勝。富士通は6シーズンぶりのファイナル進出を決めた。

ENEOSは16シーズンぶりにファイナル進出を逃す形になった。
レギュラーシーズン1位で勝ち上がって来たが主力選手が怪我を負うなかでのプレーオフとなった。大黒柱である渡嘉敷来夢選手を中心にこの悔しさを必ず次へ繋げるはずだ。

2連覇か 2007年以来の優勝か いよいよWリーグの頂点が決まる
セミファイナルを2戦先勝のストレートで勝ち進んできた2チームがファイナルで激突する。
日本代表メンバーがずらりと並ぶタレント軍団、トヨタ自動車アンテロープスは2連覇を目指しファイナルの舞台へと進む。

一方の富士通レッドウェーブも、このファイナルのあとWNBA(世界最高峰の女子プロバスケットボールリーグ)に活躍の場を移す町田瑠唯選手を筆頭に、こちらも代表選手、実力のある選手たちが名を連ねる。
ファイナルの舞台は国立競技場代々木第一体育館。Wリーグのファイナルとしては、初めての会場となる。
また、Wリーグはこのファイナルで10,000人の集客を目指すと目標を掲げ、こちらも「史上初のチャレンジ」として注目を集める。記録にも、記憶にも残るであろうこの舞台の戦いで、女王に輝くのは果たしてどちらのチームか。注目は尽きない。
Wリーグファイナルの日程は以下の通り
ファイナル(2戦先勝方式)
4月16日(土)~18日(月)
@国立競技場代々木第一体育館
16日 18:00
17日 18:00
18日 19:00
(2戦先勝方式のため、18日に試合開催がない場合あり)