私がお伝えしたいのは「海水の温度差を利用して発電」です。
商船三井は、今月から沖縄県で海水面の暖かい水と深海の冷たい水との温度差で電力を生み出す「海洋温度差発電」の実証実験を行います。
NEDOによると)この新たなクリーンエネルギーの潜在的な発電能力は日本の年間総発電量の5%にのぼり、洋上風力や太陽光のように悪天候の影響を受けず安定的に発電できます。
ポイントはこちら「課題克服で発電コストも魅力のひとつ?」注目です。
そもそも「海洋温度差発電」の課題は“かかりすぎる発電コスト”でした。
ですが、養殖業などで利用している既存の取水管を活用することなどで1キロワット/1時間、あたり20円程度に抑えることができるようになりました。
2030年の試算ベースですが、火力発電の24.9~27.5円や洋上風力の26.1円、などと比べても割安です。
さらに、現在、「海洋温度差発電」は政府が行っている固定価格買い取り制度(FIT)の対象になっていないため、今後こうした制度上の優遇を受け、民間企業が参入することが増えると、さらにコストを抑えることも可能になります。
環境負荷を少なく「安定」した電力を供給できる、加えて、コストも安価、「海洋温度差発電」は、新たなクリーンエネルギー資源の一つとして期待が高まっています。
(フジテレビ経済部・木沢基記者)