ロシアの独立系メディアが、プーチン大統領が甲状腺に何らかの病気を抱えているという可能性を指摘し、“健康不安説”が飛び出しました。
めざまし8は、独立系メディアの記者を取材、プーチン大統領の動静について聞きました。

甲状腺治療医師が隣に“282日間”も…「政府が嘘をついている」

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ロシア独立系メディア「プロエクト」ミハイル・ルビン副編集長:
我々は以前から、大統領の健康状態をオープンにする取材をしたかったのです。理由は、大統領の健康は大きな秘密ですから。ロシア政府は何よりも情報を隠しています

4月4日未明、めざまし8の取材に答えたのはロシアの独立系メディア「プロエクト」の副編集長ミハイル・ルビン氏。

4月1日、プーチン大統領に関する記事を公開。
その内容は「プーチン大統領が甲状腺がん?」というもの。

記事によると、2016年以降、プーチン大統領のもとを、甲状腺疾患を治療する耳鼻咽喉科の医師が59回訪れたと説明。また、甲状腺がんの専門医も35回訪れたとしています。

ロシア独立系メディア「プロエクト」ミハイル・ルビン副編集長:
政府のすべての契約が載せられている資料から、病院とホテルの間の契約が見つかりました。このホテルは、大統領が泊まった場所と期間が一致しています。医師は全員、内務省に所属している機関の中央臨床病院の先生方であることが分かります

記事では、プーチン大統領が滞在する別荘地のソチに行ったとされる医師60人をリストアップ。どの医師が最もプーチン大統領の下を頻繁に訪問したのか、ランキング形式で紹介しています。

その医師達の中で、トップはシチェグロフ医師。彼は、甲状腺の治療を行う耳鼻科の医師です。
4年間で59回、プーチン大統領のいるソチに行き、合計282日間、隣にいたといいます。
さらに…

ロシア独立系メディア「プロエクト」ミハイル・ルビン副編集長:
彼が行く際には、その傍らに少なくとも9人の別の医師が同行していることが明らかになりました

記事では、2014年ソチパラリンピック開催中、会場を訪れたプーチン大統領の写真を掲載。その背後には、シチェグロフ医師とされる姿も映っていました。
プーチン大統領の行く先々に同行する医師達。それほど病状が進行しているということなのでしょうか。

ロシア独立系メディア「プロエクト」ミハイル・ルビン副編集長:
私たちはジャーナリストです。私たちには真実を共有する以外の目的はありません。私たちは政府が嘘をついているところを暴いています。政府が正しくない説明ばかりしています

実際、甲状腺がんというのはどういう病気なのでしょうか。

甲状腺がん? “2つの理由” とは…G20ではワインで乾杯せず

国立がん研究センターのホームページによると、甲状腺の一部に悪性腫瘍ができたものということで、5年相対生存率は94.7%。がんの中では比較的高めの生存率となっています。
そして、深谷耳鼻咽喉科クリニックの深谷和正院長によると、治療法は外科手術が基本で、手術後も発声は維持できるそうです。

さらに、ロシアの独立系メディア「プロエクト」は、他にも甲状腺がんがうかがわれる行動について報じています。
1つ目は、2020年に国立内分泌学医学研究センターのイワン・デドフ所長との会談の中で、甲状腺がんの問題に公然と関心を示したことがあったこと。
そして2つ目は、2022年2月にアゼルバイジャン・アリエフ大統領と会談が行われた際に、コロナ対策として約4mの巨大テーブルを用意し、距離を取ったことです。このことについて、イギリスのボディランゲージの専門家は、「密接な接触による不安・身体的な病気や身体虚弱のもう一つの兆候」を示す可能性なのではないかと指摘しています。
感染対策以外に、健康不安を悟られたくないために距離を置くことも考えられるのでしょうか。ロシア政治に詳しい筑波学院大学の中村逸郎教授に伺うと…

筑波学院大学 中村逸郎教授:
感染対策以外にも、やはりあるのだと思いますね。最近のプーチン大統領は歩く姿というのが全然報道されていないのですよね。それで、実は2019年に私が「プーチン大統領、ちょっとおかしいな」と思ったことがあったんです。
大阪でG20があった時に、最後の晩餐会でみんなで大阪のワインで乾杯したんですよ。その時にプーチン大統領だけ、白色のマイタンブラーを持ってきていて、それで乾杯していたんですよ。
それが、「一体なぜプーチン大統領、ワインを飲まないんだろう」ということで、ロシア国内でも物議を醸し出しまして。様々な場でマイタンブラーで飲んでいる姿が目撃されていて、「あれは何か薬が入っているのではないか」というようなことが、だいたい2019年くらいから言われてきたんです

(「めざまし8」4月4日放送分)