防衛省は、ロシアによる侵攻を受けているウクライナの首都・キエフの表記について、キーウを併記する方針を決めた。
岸防衛相は29日の会見で、ウクライナの地名について、「基本的にウクライナ語に基づくカタカナ表記を基本とする」として「防衛省の資料については、国民に向けた情報発信との位置づけもふまえ、キーウとキエフを併記」する考えを示した。
「キーウ」がウクライナ語由来であるのに対し、「キエフ」はロシア語由来。
岸防衛相は併記の理由について、国内外のメディアがウクライナ語の発音に基づいた表記を使い始めているとした一方で、キエフについては慣用として定着していることを挙げた。
29日に行われた自民党の会合で配布された防衛省の資料では「キーウ(キエフ)」の表記となっている。日本政府はこれまでに、在外公館に関する法律に基づき、キエフの呼称を変更しない考えを示している。