自民党の佐藤正久外交部会長は18日、政府のウクライナ侵攻を続けるロシアへの対応について、「お金の方が命より大事なのか」と批判した。
佐藤氏は、党のウクライナ関係の会議で、政府の対応をについて「お金の方が命より大事なのか。主権者(国民)にしっかり説明すべきだ。言行不一致、腰折れ外交は、絶対にあってはならない」と述べた。
佐藤氏が問題視したのは、ロシアに対する空路制限。佐藤氏はこれまでも、「アジアの空路がロシアの抜け穴になっている」として、ロシアの航空機が日本の領空を通過することを禁止するべきだと主張していた。9日には、岸田首相と官邸で会談した際、こうした措置を行うよう要望したが、政府側は、物流網などへの影響があるとして慎重な姿勢を示している。
一方、同様の理由から佐藤氏が訴えていた海路の制限については、18日の会議で、日本の海運事業者が共同で設立したコンテナ船社が、バルト海・黒海の港に続き、日本海のウラジオストク港でも、医療関係品などを除き、輸送の引受を停止することになったことが報告された。
佐藤氏は「やっとロシアの制裁の海路の穴であるウラジオストク港での日本と韓国のコンテナ物流が止まる」と評価した。