2011年3月11日の津波で被災し、その後、修復されてよみがえったグランドピアノ。
だれでも自由に弾くことができるストリートピアノとして、仙台空港に設置された。
このピアノは「復興ピアノ」としてあの日の記憶を伝え続けている。

仙台空港到着ロビーのすぐ横に、1台のグランドピアノが設置された。

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伊藤瞳 アナウンサー:
こちらのグランドピアノには、今も震災でできた傷跡が至る所に残されたままとなっています。こうした傷跡から震災当時の記憶がよみがえります

ピアノはあの日、宮城・七ヶ浜町で被災した。
しかし奇跡的に脚や屋根は残った。
持ち主の桜井由美さんは、震災の記憶を伝えるため「復興ピアノ」として復元することを決めた。2022年3月20日まで、誰でも演奏することができる。

持ち主 桜井由美さん:
震災は震災として、きちんとピアノに記録しておきたいという気持ちがどこかにあったのかもしれません。本当にいろいろな方の手を経て、こうやって復活させていただいたので、私にできるのはここからのことだと思って、震災のことを伝える活動をピアノとともにやっています。その人それぞれの感じ方でいい。何かしら震災に思いをはせていただければ、それで十分

ピアノに近づく男性。北海道大学2年生の工藤壱颯さんだ。
仙台の実家に帰省途中で、復興ピアノを弾きにやってきた。震災当時は小学5年生。あの日のことは鮮明に覚えている。

工藤壱颯さん:
授業受けてて急に揺れて、小学校が崩壊するんじゃないかっていうくらい揺れていた。偶然助かったなと、助けられた命は大切に使っていきたい

聞いている人が前向きな気持ちになれるように…

工藤壱颯さん:
震災で失ったものもあると思うんですけど、こうやって残っているものもあるので、震災で被害を受けた方々も進んでいってほしいなと思う

震災からまもなく11年。

復興ピアノは、“奏でる震災遺構”としてあの日の記憶を伝え続ける。

(仙台放送)