まだまだ寒い日が続く中、動物たちはどう過ごしているのか。愛媛県立とべ動物園の「冬対策」を見せてもらった。

冬の風物詩・カピバラ温泉 その始まりは?

冬といえば温泉、温泉といえば…。

鈴木瑠梨アナウンサー:
カピバラの親子が同じ方向を向いて、仲良さそうに温泉につかっています。この何とも言えないリラックスした表情、癒やされますね

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とべ動物園で2月27日まで行われた「カピバラの打たせ湯」。くつろぐカピバラに、見ている人もメロメロ。

見ていた女の子:
かわいかった

今では全国各地の動物園で行われ、冬の風物詩となったカピバラ温泉。その始まりとは。

とべ動物園・二宮幸三キーパー:
清掃用のバケツにお湯を入れていたら、カピバラがそこに入ったらしいんですよ。たぶんそういうのが(由来の)一説じゃないかと

鈴木瑠梨アナウンサー:
カピバラたち、温泉はどうですか。喜んでいますか?

とべ動物園・二宮幸三キーパー:
大好きみたいですね

お湯の温度は42度。打たせ湯を行うず2時間、ずっと入っているという。

さかのぼること温泉に入る30分前。この日、外に出ていたのはメスのカピバラの親子。お母さんの「ワカメ」に娘の「アイ」と「ミマ」の3匹だ。

誰が一番風呂に入るのか。「カピバラダービー」開幕!二宮キーパーがお湯を出すと…。

一番乗りでやってきたのは「ミマ」。近くで見ていた「アイ」も、そのあとすぐに風呂にやって来た。

鈴木瑠梨アナウンサー:
ミマとアイのもとにお母さんが今、入りました

娘たちに順番を譲る、さすがのお母さんだった。

とべ動物園・二宮幸三キーパー:
愛らしい休まる顔をしていますので、そこを見ていただいたらうれしいなと思います

オランウータンには干し草と毛布を

続いてオランウータンの獣舎へ。とべ動物園には、スマトラオランウータンの「ディディ」とボルネオオランウータンの「ハヤト」が暮らしている。

鈴木瑠梨アナウンサー:
寒さ対策でオランウータンにしていることはありますか?

とべ動物園・井上依里子キーパー:
室内のお部屋一面に干し草を引いてあげてますね

室内展示場に山盛りにつまれた干し草。東南アジアの暖かい地域に生息するオランウータンにとって、重要な防寒グッズだ。

とべ動物園・井上依里子キーパー:
底冷えを防ぐこともできますし。オランウータンたちが自分で寝やすいようにベッドを作って、その中で埋もれて寝ているので、かなり温かいと思います

さらに…。

とべ動物園・井上依里子キーパー:
毛布を自分にかけてますね

毛布にくるまって暖をとっているが、こんな困ったことも。

鈴木瑠梨アナウンサー:
あちらの柱に毛布が3枚かかっているのが見えたんですが、あの3枚をよく使うんですか?

とべ動物園・井上依里子キーパー:
あの3枚しかハヤトはないんです。ハヤトは毛布をあげると1日でぼろぼろにしちゃうので、ほぼ1日1枚。あれがもう最後の毛布です

やんちゃなハヤト君にぜひ毛布を…。

ゾウの肌を守るため 乾燥ケアを念入りに

冬の大敵は寒さだけではない。

アフリカゾウは、何やら耳がおしゃれに縁どられている。どういうことなのか?

鈴木瑠梨アナウンサー:
今、塗っているのは何でしょう?

とべ動物園・濱田純基キーパー:
保湿のためにオリーブオイルを塗ってあげています。冬は乾燥します。私たちが手にハンドクリームを塗るように、ゾウたちも爪の上などがささくれになりますので、保湿をして防止しています

ささくれやあかぎれから細菌が入らないように、こまめなケアを行っている。そんなアフリカゾウの皮膚は、どのような感触なのだろうか。特別に触らせてもらった。

鈴木瑠梨アナウンサー:
思った以上に温かいです。結構、ゴワゴワしています。表面は見た目以上に毛があって、かなり毛を感じますね

そんなゴワゴワお肌もオイルでしっとり。

寒さや乾燥を乗り越えるために、いろいろな対策をしている冬の動物園。皆さんも温かい格好をして遊びに行ってみるのはいかが?

(テレビ愛媛)

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