岸田文雄首相は1月8日昼、官邸で、公明党の山口那津男代表と昼食をとりながら懇談し、夏の参院選などでの協力を確認した。
一方、難航している参院選での「相互推薦」について、山口代表は会談後、行わない方針は「変わらない」と強調した。
自民、公明両党は、これまでの参院選では「1人区」などで公明が自民の候補を推薦する代わりに、両党が候補を擁立する「複数区」で自民が公明の候補を推薦する「相互推薦」をしてきた。
しかし、自民党は、今夏の参院選では、「相互推薦」について対応を明らかにしておらず、山口代表は「時間切れだ」として、相互推薦を行わない前提で参院選を戦うとしている。
8日の懇談で岸田首相と山口代表は、参院選について重要な選挙なので、両党が協力して連立合意に基づいて取り組むことを確認した。
山口代表は会談後、焦点の相互推薦について「具体的なやりとりはなかった」とした上で、「もう繰り返し述べてきた通りで、変わらない」と述べ、相互推薦をせず公明党が自力で戦う方針は変わらないと強調した。
相互推薦を巡る両党の溝は埋まらず、自民党の世耕弘成参院幹事長は8日の会見で「いい解決が見つかることを期待したい。茂木幹事長、遠藤選対委員長が公明党と交渉中なので、それを見守りたい」と述べるにとどめた。