岸防衛相は、北朝鮮が30日に発射したミサイルについて、迎撃が困難とされる「ロフテッド軌道」で発射され、「中距離以上の弾道ミサイル」であるとの分析結果を明かした。
ロフテッド軌道は通常より角度を上げて高く打ち上げる山なりの軌道で、ミサイルが高高度に達し、落下の速度が非常に速くなるため迎撃が難しい。
防衛省よると、北朝鮮は30日午前7時52分ごろ、内陸部から東方向に弾道ミサイル1発を発射した。高度は最高2000km、飛距離800kmで30分程度飛び、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したと推定される。

高度2000km以上で飛んだのは、2017年11月29日に発射された大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」以来。2017年には、合計4回、高度2000kmを超える中距離や長距離の弾道ミサイルの発射があった。

岸防衛相は、北朝鮮が2022年に入りすでに7回、ミサイルを発射していることについて、「このような“烈度の高い”弾道ミサイル発射は、関連する安保理決議に違反するもので、強く非難する」と述べた。防衛省関係者によると、北朝鮮が近年、頻繁かつ多種のミサイルを発射していることから、激しさを意味する「烈度」という表現を使ったという。