ロシア共産党が19日、ウクライナ東部で親露派が占める地域を「独立国家」として認めるよう、プーチン大統領に求める決議案を下院に提出した。 

ロシア共産党が国家としての承認を求めているのは、ウクライナ東部で独立を宣言している親ロシア派の武装勢力「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」。両勢力は、それぞれ2014年からウクライナ東部のドネツク州とルガンスク州を支配している。すでに60万人以上がロシア国籍を取得したとされる一方、プーチン政権は国家として承認していない。

ロシア共産党は「(国家承認は)合理的で道徳的に正当化されている」と主張している。決議案が採択された場合、ロシア軍のウクライナ国境付近への集結をめぐって緊張が強まっている、アメリカやNATO=北大西洋条約機構との関係が、ますます悪化する恐れがある。また、最大野党のロシア共産党が決議案を提出したことで、21日にスイス・ジュネーブで開かれる予定の米ロ外相会談を前に、”ロシアの一体感”を示し、外交交渉で一歩も譲らない姿勢を改めて強調したとみられる。

ウクライナをめぐっては、ロシアは2014年にクリミア半島の分離を既成事実化し、一方的に併合している。プーチン政権が両勢力を独立国家として承認すると、クリミア半島と同じ軌跡をたどる可能性があり懸念が高まる。一方、日本や欧米は両勢力のウクライナからの独立やクリミア半島の併合を承認していない。