美味しくても見た目で廃棄されるミカンを活用した、“ミカン風味のお茶”。フードロスをなくそうと、学生が新商品を開発した。大学のSDGsの授業から生まれた商品だ。

SDGsの授業でミカンのフードロスを有効活用

この季節にはぴったりの、ほっと温まるお茶。しかし、茶葉をよく見てみると、ミカンの皮?

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これはミカン風味のほうじ茶。あるSDGsの取り組みで作られたもの。

佐賀・小城市牛津町のミカン畑。この道約40年の古賀裕明さん(63)。近年はある課題に直面している。

ミカン農家・古賀裕明さん:
こういう感じの、見て分かる?中身は変わりません。見かけだけが悪いだけで。昔はこういうのもお金になっていた

需要が低迷し、昔よりも重視されるようになった見た目。少しでも傷が入っていたり、大きすぎる、あるいは小さすぎたりすると廃棄することも多いという。
一部は缶詰などへの加工に回すが、10分の1程度の値でしか取引されない。古賀さんは年間10トンほどを収穫するが、約4割、4トンは廃棄するか加工に回しているのが現状。

このミカンに目を付けたのが、佐賀市にある西九州大学短期大学部の学生たち。西九州大学短期大学部がSDGs教育を取り入れたのは、2021年度から。1年生の“必修”講義だ。

食健康コースの5人が取り組むのが、フードロスのミカンの有効活用。

古賀裕明さんが、廃棄されてしまうミカンを学生たちにお届け。

学生:
食べられるんですよね?

ミカン農家・古賀裕明さん:
中身は変わりません

ミカンの風味を出すため試行錯誤

ドレッシングやジャムなど様々な案が出る中、最終的に8月の豪雨で茶畑が大きな被害を受けた、うれしの茶とコラボすることを決めた。茶の製造は、うれしの茶の老舗メーカー川原茶業に依頼。

乾燥させたミカンの実や皮を茶葉と混ぜ合わせる。

中溝孝紀記者:
すごいですね。結構香りしますね、思ったより。混ぜただけですよね?

川原茶業・川原康寛専務:
混ぜただけです

一方、ミカンの乾燥は学生たちが担当し、時間や温度など調整を重ねた。

試飲した学生:
ミカンの風味ない

試飲した学生:
え?ある。少しある

この日、第1弾のサンプルが届いたが、まだまだ理想のお茶にはほど遠かったよう。

西九州短大・樺島桜さん:
こんな商品に、見た目で捨てられてしまうミカンが使われている。すごいなと思ってほしい

プロジェクトが始まって約2カ月が経った12月中旬、いよいよ最終選定の日。
最終選定に残ったのは、紅茶、ほうじ茶、2つのブレンド、それぞれミカンの風味が強いAと弱いBの2種類で、あわせて6種類から1つに絞る。

学生:
なんかこっち(ブレンドA)は“ミカン!”やん?けどこっち(ほうじ茶A)は良い感じにお茶とミカンが

悩んだ末、ミカンの風味を比較的強めたほうじ茶を商品化することになった。

川原茶業・川原康寛専務:
ミカン農家に話を聞いたら、うれしの茶の状況とも一緒のところも多々ありますので、そこが上手いこと相互作用すればおもしろい結果になると、改めて学生の意見を聞いて思いました

西九州短大・樺島桜さん:
いろんな人に飲んでほしい。もっと大きいプロジェクトになって、佐賀だけじゃなくて、世界や日本中に広めることができたらいいなと思います

(サガテレビ)

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