2大会連続のメダルならず…強くあり続けた羽根田選手が見せた涙
東京オリンピックでは連日、日本のメダルラッシュに湧いたが、メダルを期待されながら届かなかったアスリートがいる。
東京オリンピックから約5カ月、愛知県豊田市出身のカヌースラローム・羽根田卓也選手がいま抱く想いとは…。今だから話せるあの瞬間に迫った。
この記事の画像(6枚)2016年のリオオリンピックで銅メダルの快挙を成し遂げたカヌースラローム・羽根田卓也選手(34)は、その結果に満足することなく、東京オリンピックでの金メダルを目指してストイックにトレーニングを重ねてきた。
しかし、「集大成」として臨んだ東京オリンピックの決勝、結果は10位。2大会連続のメダルには届かなかった。
羽根田卓也選手(オリンピックでの競技直後):
応援してもらっている以上は、弱音を吐くなんて許されないと思っていたから…。ただ前を向いて皆から求められていることを、自分の生き様を通して、今日この日に全てぶつけられるように過ごしてきました
どんな時もクールで強くあり続けた羽根田選手も、この時は感情が溢れた。
「誇らしさ、達成感の涙だったかもしれない」
東京オリンピックから約5カ月の2021年12月19日、羽根田選手は大舞台を終えたその胸の内を明かしてくれた。
羽根田卓也選手:
ほぼ毎日、何かしら東京オリンピックのことは振り返ったりします。自分を追い込むようなことは、オリンピックからしてなくて。今は体と心を…やっぱりオリンピックは大きな挑戦だったので
直後に流した涙については…。
羽根田卓也選手:
嬉しいとか悔しいとかではなく…。東京オリンピックが決まってから7年間、本当に自分のすべてを費やしてきた戦いが終わった瞬間だったので、応援してくださった顔がすごく思い浮かんで…。強い姿を見せることができたという自負。誇らしさというか、達成感の涙だったかもしれないです
全てを費やして臨んだ東京オリンピック。これからについて、どう考えているのか。
羽根田卓也選手:
まだ自分の中でも向き合いたい部分があって。自分も34歳で、気軽に次の、また次の次のオリンピックって目指せる年齢でもなくて…。体と心に耳を傾けながら、進路は決めていけばいいかなと思っています
数々の困難を乗り越えてきた羽根田選手。これから進む道は、まだ決められない…。
(東海テレビ)