「リノベ仏壇」。その名の通り「リノベーション」した仏壇のこと。
悩みの解決に期待がかかる、新しい仏壇の在り方を取材。

街で仏壇に対する悩みを聞いてみると…

街の人:
昔からの代々伝わっているような(大きい仏壇がある)。後継者とかがいないと、みんな(仏壇について)考えるのでは

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街の人:
うちも実家が大きいタイプだから、兄が守ってくれているからまず良いが、誰も継がないとなるとしまわないといけない

このほかにも、「仏壇はあるけれど、親が管理できずに困っている」といった声も聞かれた。また仏壇を置く場所がない、大きくて手入れが大変という方もいるかもしれない。

仏壇の悩みを解決…「リノベ仏壇」

アンティーク調の扉を開けると、木のぬくもりが感じられる。こちらが「リノベ仏壇」。
リノベーション前と比べると、高さは元の仏壇の半分以下である60cm、幅は約40cmとコンパクトに生まれ変わった。

また、元の仏壇の面影もしっかりと残されている。扉についていた飾りは新しい仏壇の「顔」ともいえる存在感がある。

秋田市・西 聡さん:
よく(部屋に)マッチしているなと思って。本当に驚きましたし、やってよかったなというか、感動しました。「きょうこんなことあったよ」とか話しかけたりして、じいちゃん・ばあちゃん、一緒だよっていう感覚ですね

利用者にも大好評。この「リノベ仏壇」を手掛けるのは、湯沢市の仏壇メーカー「新平堂」。

新平堂・高橋恒仁代表取締役:
いろいろな仏壇店から話を聞いていると、売った仏壇よりも処分した仏壇のほうが多いというのが非常にショックで、なんで処分してしまうのだろう、もったいないという

4年ほど前から始めた仏壇のリノベーション。代々受け継いできた仏壇を現代の生活スタイルに合ったものに作り変える。利用した人からは喜びの声が上がる一方で、まだまだ広く知られていないのが現実。そこで新平堂はある取り組みを始めた。

足の運びやすい商業施設で展示会も

佐藤愛純アナウンサー:
仏壇店には入りづらいというイメージを抱いている人も多いかもしれませんが、より気軽に相談してもらおうと商業施設の一角で展示会を行っている

コンパクトなものや秋田の伝統工芸・組子細工を施したものなど、まるでインテリアの一部かのようなデザインが目立つ。

新平堂・高橋恒仁代表取締役:
お年寄りと若い人が一緒に(仏壇を)選んで、これだったら近くに置いて一緒に供養できるねというのが一番理想だと思う

新平堂は仏壇の処分を考える前にリノベ仏壇のことを知ってもらい「新しい形で受け継ぐ」ことを選択肢の一つにして欲しいと話していた。
新平堂は今後も、秋田市のエリアなかいちで定期的に展示会を行う予定。

(秋田テレビ)

秋田テレビ
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