参拝した証として神社などで頂く「御朱印」。各地を参拝して集めている人も多いだろう。そんな御朱印といえば、“白い紙に墨書き”のイメージがあるが、これとは全く異なる御朱印が札幌にある。
この記事の画像(23枚)それが「クリア御朱印」で、札幌市の札幌諏訪神社で頂くことができる。
柔らかい透明なプラスチックの台紙に季節の絵柄(11月はイチョウ)がデザインされており、イチョウの木や空を背景にクリア御朱印を撮影してSNSに投稿する参拝者もいて、SNS映えするというのだ。
札幌諏訪神社に連れて行って
— 🧩🎈ひろこ🍕🍺 (@hiro_miruko_ten) November 14, 2021
貰いました(*´艸`*)
気持ち良い空気と可愛いで
素敵な空間でした。
水みくじってのがあって
「大吉」でした‧˚₊*̥⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝‧˚₊*̥ pic.twitter.com/H5cBq58V55
札幌諏訪神社に連れて行って 貰いました
気持ち良い空気と可愛いで 素敵な空間でした。 水みくじってのがあって 「大吉」でした
このコメントとともにクリア御朱印の写真を投稿したひろこさん(@hiro_miruko_ten)に話を聞いたところ「友人がインスタに投稿していたのを見て行きたい!欲しい!」と訪れたそうだ。
そして、実物を手にした時は「想像以上にすてきで自然と笑顔になりました」と明かしてくれた。
当初は宮司から「有難みが無い」と酷評も
たしかに、ただ透明というだけでなく季節の絵柄などもあり、集めたりSNSに投稿したくなる気持ちは分かる。
これまでにない御朱印のようだが、なぜこのようなデザインにしたのだろうか? また、通常の御朱印との違いはあるのだろうか? 札幌諏訪神社に話を聞いた。
ーーなぜクリア御朱印を始めた?
コロナの影響で参拝者が減少してしまったので、何とかしなければならないという思いから、花手水や毎月デザインを変えた御朱印を始めました。透明な御朱印は令和3(2021)年10月から始めました。
その中で変わった御朱印として透明な御朱印も授与するようになりました。これを1つのきっかけに他の神社にも参拝していただければ有難いと思っています。
ーーアイデアはどこから?
私自身は愛知県の別小江神社さんの御朱印で初めて知りました。クリア御朱印は真似ですね。
デザインは自分で考えてます。
ーー初めて「クリア御朱印」を見た時は、どう思ったの?
プラスチック削減の世の中ですし、受け入れられるのか不安でしたが、インスタ映えするなと思いました。
ーー札幌諏訪神社内での評判はどうだった?
最初に当社の宮司にこの話をした時、「有難みが無い。」と酷評されました。今では毎月デザイン案を考えてくれるなど後押しをしてくれています。
透かして撮影し御朱印帳に貼って“2度楽しめる”
ーー通常の御朱印と違うの?
通常の御朱印と同じです。参拝した証となります。通常の御朱印は墨で書いておりますが、透明の御朱印は予め書いた字を印刷してもらったものになります。サイズは、A6サイズですので一般的な御朱印帳のサイズかと思います。のりで貼ることもできます。
ーーこだわった部分を教えて。
最終的に御朱印帳に貼っていただくので、白い御朱印帳の台紙(紙)に置いたらまた違った見え方、色が濃くなるようにしました。そうした点で、クリアで透かして撮影を楽しんでいただき、御朱印帳に貼ってからも綺麗な模様を楽しんでいただける、2度楽しめる御朱印なのかなと思います。
ーー季節のイラストは今後も変わっていくの?
毎月デザインを変えていきます。10月はガーベラとコスモス(花手水がこの花でした)、11月はイチョウ、12月は雪の結晶、1月はお正月です。
ーーおすすめの楽しみ方を教えて
まずはスマホやカメラで写真を撮っていただきたいです。社殿や空、花手水と一緒に撮影するのがお勧めです。
ーー境内のどこで授与しているの?
社務所で授与しております。(9時~17時)初穂料は毎月の御朱印、クリア御朱印ともに500円です。その他見開きの切り絵御朱印を1200円で授与しております。
ーー参拝者の反応はどう?
大変ご好評をいただいております。新聞やテレビなどにも取り上げていただき、平日でも多くの参拝者がいらっしゃってます。
ーー参拝者は増えた?
令和2年は本当に参拝者が減ってしまい大変でした。花手水やインスタ、毎月の御朱印、切り絵御朱印など始めて令和3年はコロナ前よりも参拝者の方が圧倒的に多くなりました。「透明な御朱印を始めてからも初めて来ました」と多くの方からお声がけされています。
ーークリア御朱印はいつまで?
特に期間は決めておりませんが、楽しみにされている方もいらっしゃるので、毎月デザインを変えながら続けていきたいと考えております。
札幌諏訪神社では、クリア御朱印の他にも月替わりの御朱印があり、過去には切り絵御朱印も数量限定であった。
12月は北海道らしい雪の結晶、2022年の1月はお正月と毎月参拝して集めるのもいいだろう。飾るのもきれいだが、通常の御朱印と同様に貼ることもできるため、いろいろな楽しみ方がありそうだ。