沖縄の青い海と白い砂浜に異変

青く透き通った海に真っ白な砂浜。1キロ以上続く真っ白な天然ビーチが美しい、沖縄本島北部のウッパマビーチだ。

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しかし、打ち寄せる波打ち際にあるのは、真っ白な砂ではなく灰色の層だった。

この灰色の層の正体は、軽石

この軽石は、いったいどこから押し寄せたのか。

小笠原の海底火山の噴火で…

そのきっかけは、1000キロ以上離れた小笠原諸島の海底火山・福徳岡ノ場の噴火だった。軽石は8月の噴火で発生。約2カ月かけて鹿児島県の奄美群島や沖縄の島々に流れついたとみられる。

軽石の襲来による影響は各地に及んでいる。鹿児島県奄美大島の漁港では、湾内にびっしりと軽石が流れ込んでいた。

奄美大島の漁業関係者:
軽石の中に船が浮かんでいるような状態で身動きが取れない。それで無理に回すとエンジンが壊れてしまう。

漁業関係者によると、島の周辺には現在も軽石が漂っていて、しばらくは出漁できないという。

島嶼間を結ぶフェリーの運行にも影響が出ている。

航行不能で困惑 軽石を集める人も

10月中旬からは沖縄本島にも軽石が漂着。重機を使って回収しているが、そのおびただしい量に漁業関係者は困り果てている。

沖縄の漁業関係者:
おととい軽石を回収して。ほとんど無くして、昨日はほとんどなかったんだけど。今日やろうかなと思ったけどまた多分、明日も(軽石が)入ってくるから明日やろうと…

突然襲来した軽石に困惑する漁業関係者たち。その一方、漂着した迷惑な軽石を袋に詰める人を発見。話を聞いてみると。

軽石を袋に詰めていた住民:
鉢の底に、底石。使えるんじゃないかなって。

園芸用の石として使用するという。袋いっぱいに軽石を詰め込んだ男性は、「重いといえば重いけど、やっぱり軽石だ」と、袋を担いで行った。

海底火山の噴火による軽石の襲来。いつまで続くのか、見通しの立たない状況が続いている。

(「イット!」10月25日放送分より)