原油高騰で値上げラッシュ

原油高騰が私たちの生活を直撃。意外なものまで値上げラッシュとなっている。

例えば、大量の衣服を預かるクリーニング店…

タマサービス(アニカ運営会社)・山下知己営業課長:
過去最高の値上げ幅になります。10月1日からはじめました

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10月からズボン、ジャケット、セーター、スカートの料金を80円値上げ。ワイシャツも32円上げて230円にするなど値上げせざるを得なかったという。

値上げの背景にあるのは原油高…

タマサービス(アニカ運営会社)・山下知己営業課長:
まずドライクリーニングで使用する石油溶剤が10%値上がりました…

タマサービス(アニカ運営会社)・山下知己営業課長:
2つ目がハンガーの値上がり、あと包装用ビニールの値上がり…

タマサービス(アニカ運営会社)・山下知己営業課長:
トラックの燃料費とかボイラー燃料費の高騰の5つになります

原油価格高騰の影響でドライクリーニングに欠かせない石油系溶剤や資材、さらに輸送コストまでもが、軒並み値上がりしているという。

さらに、経済産業省はこの冬の電力需給が過去10年で最も厳しくなる見通しと発表。その結果、電気料金がさらに値上がりするおそれもあるという。

第一生命経済研究所首席エコノミスト・永濱利廣氏:
このままいくと、一般的な家庭の1カ月の電気料金が1万円に迫りかねない。過去を振り返っても最も苦しい冬になるかもしれません

食品やインテリアも値上げ

値上げの波は食料品にも及んでいる。

日清フーズは家庭用小麦粉13品目、ミックス製品を21品目を2022年1月4日の納品分から約3~6%値上げすると発表。

さらにパスタとパスタ・パスタソース製品80品目も2022年2月1日納入分から約3~9%値上げする。

食料品の値上げについて街の人は…

街頭インタビュー:
小さい子どもは麺類が好きなので高くなると困ります

街頭インタビュー:
生活に響きますよね。直撃です

影響は私たちの住まいにも…

「カーテン」、「床材」、「壁紙」これら全てに含まれるのが、原油が原料となる素材。

インテリア会社「サンゲツ」では原油の高騰や物流を維持するため、9月21日受注分から卸売り価格を13~18%値上げしたばかり。

しかし…

サンゲツ代表取締役・安田正介社長:
さらに原油価格が上がり、短期間で追加値上げをお願いせざるをえないという状況です

三菱ケミカルも食品の包装などに使われるフィルムが原油の高騰で11月1日の出荷分から10%値上がりするという。

こうした状況に、都内の納豆業者は…

保谷納豆・木内茂則社長:
容器とかフィルムとか、いわゆる原料が石油の製品がここに来て上がってきた。まだ価格に転嫁はしていない状況。自助努力でこれを乗り越えるのは非常に難しい

不安の声は、千葉県のイチゴ農家からも…

太田いちご園・太田裕士園主:
ハウス暖房の代わりにこういったビニールを2枚やってあります。イチゴの値段を上げるのは、なかなか難しい

2021年は約30万円かけて、保温対策を強化。それでも原油の高騰で、燃料代が例年の1.5倍となる約150万円かかる見込みだとう。

原油高はクリスマスにも影響しそうだ。

第一生命経済研究所首席エコノミスト・永濱利廣氏:
ケーキのスポンジは小麦からできるわけですから小麦も値上がっていますし、クリームは乳製品でこれも価格が上がっている。イチゴの値段も上がるからクリスマスケーキの値段は今年は上がる可能性が高い

(「めざましテレビ」10月27日放送分より)