ワクチン接種3カ月後には「抗体量」4分の1に…“効果”もなくなるのか?専門家に聞いてみた【福岡発】
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ワクチン接種3カ月後には「抗体量」4分の1に…“効果”もなくなるのか?専門家に聞いてみた【福岡発】

テレビ西日本
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政府は、2021年内にも新型コロナワクチンの3回目の接種を実施する方針だが、自分の抗体の量の変化について気になっている人も少なくないようだ。
抗体の減少が心配される高齢者に、どれだけの抗体があるのか緊急取材した。

2回目接種完了も…76歳男性の不安

福岡市に住む樺田広明さん(76)。自治会長を務める樺田さんは2021年4月、福岡市の優先枠で、ほかの高齢者よりも一足早く1回目のワクチン接種を受けた。

樺田広明さん:
僕の場合、基礎疾患をだいぶ持っているから、かかったら終わりだと思ってましたので良かった

1回目のワクチン接種を終えた樺田さん(2021年4月)
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5月に2回目の接種を終えてから約4カ月が経過。
しかし、樺田さんは今、ある不安を抱えている。

樺田広明さん:
(接種を終えて)安心していたら、抗体が切れるとか言うので、これはいかんなと。この年齢でコロナで死んでしまうのは残念

樺田さんが懸念しているのが、「抗体切れ」による「ブレイクスルー感染」だ。

濱田洋平記者:
福岡市城南区の高齢者施設では9月に入り、2回のワクチン接種を終えていた高齢者や利用者10人以上が感染し、クラスターとなりました

福岡市城南区のデイサービスでは、9月5日までに利用者12人と職員3人、合わせて15人の感染が判明した。施設によると、感染者のうち11人は、7月までに2回のワクチン接種を終えていたという。

高齢者施設でブレイクスルー感染発生

福岡県内では同様に、ワクチンの優先接種の対象だった高齢者施設でのクラスターが、9月だけで7件発生している。

日本ワクチン学会理事・森内浩幸医師:
抗体の量がある一定のレベルを切ってしまうと、ブレイクスルー感染を起こす可能性はある。ある程度、定期的に接種していくことが必要

日本ワクチン学会理事・森内浩幸医師

約4カ月後…抗体量は減少

2021年5月に接種を終えた樺田さんの体には、一体どれだけの抗体が残っているのか?
今回すでにワクチン接種を終えた5人と一緒に、抗体の量を検査した。

検査に使用したメーカーなどの資料によると、数値が50以上あれば抗体があるとみなされ、2,150を超えれば80%、6,350を超えれば99%の確率でウイルスから体を守るのに十分な抗体があるとされている。

検査の結果、接種完了後4~6週が経過した5人のうち、ファイザー製のワクチンを接種した4人の抗体量は、一番多い人で1万2,000。最も少ない人で4,000余り。さらに、モデルナ製のワクチンを接種した1人の抗体量は、3万9,000となった。

気になる樺田さんの検査結果は…

樺田広明さん:
330.9!?

検査結果に驚く樺田さん

樺田さんの抗体量は300余り。抗体はあるものの、一緒に検査を受けた5人と比べると圧倒的に少ない結果となった。

樺田広明さん:
もうびっくりした、残っているのは分かるけど

樺田さんの妻・初子さん:
びっくり。(3回目は)できれば早い方がいい

樺田広明さん:
(感染の再拡大は)年末までには来るんじゃないか。今度来たときに用心をしておかないといけない

「重症化を防ぐ効果は十分期待できる」

2021年8月、愛知県の藤田医科大が発表した調査結果では、ワクチン接種を受けた200人余りの抗体の量を調べたところ、抗体量は1回目から2回目へと接種後に増加するものの、1回目接種の3カ月後には約4分の1まで低下することが分かった。

ワクチン接種を受けた200人余りの抗体量(調査:藤田医科大)

時間の経過と共に減少するという抗体。

日本ワクチン学会理事・森内浩幸医師:
(抗体量は)だいたい1カ月で半分減っていきます。これだけ減っていると慌てるけど、当たり前のこと。重症化を防ぐ効果は、今でも十分期待できる

日本ワクチン学会理事・森内浩幸医師

日本ワクチン学会理事・森内浩幸医師:
抗体が下がるということは、ブレイクスルー感染が起こりやすくなるということであっても、重症化していくのを止めることができないということではない

政府は3回目の接種について、2回目の完了から8カ月以降を目安に実施するとしている。

(テレビ西日本)

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