老舗ウナギ店の「伝統の味」に、多い日で1日1,000個売れる絶品スイーツ。
コロナ禍の逆境をバネにした、“お取り寄せグルメ”が人気となっている。

老舗ウナギ店がふるさと納税の返礼品提供

福岡・柳川市にある江戸時代創業の老舗「元祖本吉屋」。

江戸時代創業 元祖本吉屋(福岡・柳川市)
江戸時代創業 元祖本吉屋(福岡・柳川市)
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夏のスタミナ食「ウナギ」の香ばしい香りが、食欲をそそる。

創業当時から継ぎ足してきた秘伝のタレをご飯にまぶし、ウナギをのせ、セイロで蒸す。完成したのは、看板メニューのウナギの「せいろ蒸し」だ。

元祖本吉屋のせいろ蒸し
元祖本吉屋のせいろ蒸し

坂本奈都美リポーター:
外はパリッと、中はふっくらして香ばしいです。食べた瞬間、ウナギのうまみと甘辛いタレが口の中いっぱいに広がる

ふっくらと香ばしいウナギ
ふっくらと香ばしいウナギ

ウナギ料理の名店として、340年にわたり地元で愛され続けてきたが、そんな老舗もコロナ禍で客が半減した。柳川名物・川下りを目当てに訪れる観光客が激減したことが大きく影響している。

元祖本吉屋・一安健太郎専務取締役:
信じられないくらい、観光客がいない柳川がありましたね。初めて見ました、こういう光景は…。寂しいと言いますか、悔しいと言いますか、そういう2年間でした

元祖本吉屋・一安健太郎専務取締役
元祖本吉屋・一安健太郎専務取締役

「柳川を元気にしたい」と、この夏から新たに始めたのが「ふるさと納税」の返礼品の提供だ。
「せいろ蒸し」の寄付額は2万4,000円だが、1人前あたりの自己負担は、実質1,000円に。
店内価格の4分の1の価格で「伝統の味」を楽しめるとあって、全国から想定の倍以上の注文が殺到している。

元祖本吉屋・一安健太郎専務取締役:
柳川を元気にするために、少しでもお役に立てればと思って始めてますので、この機会にお楽しみいただけたらと思います

通販で売り上げの3~4割占める時も

一方、福岡・糸島市にある加工販売所では、県産のブランドいちご「あまおう」を使ったスイーツを製造している。

伊都きんぐ 本店工場店(福岡・糸島市)
伊都きんぐ 本店工場店(福岡・糸島市)

数ある“あまおうスイーツ”の中でも1番人気のメニューが…

伊都きんぐ本店工場店・濱地若菜店長:
一番人気の「どらキングエース」です

薄皮の中に、あまおうのムースやクリームがたっぷり入ったどら焼き。ひとつひとつ手作業で作られていて、多い日で1日1,000個が売れる人気商品だ。

伊都きんぐ本店工場店・濱地若菜店長:
一番多かった時で、1万2,000個ご依頼が来たときがありまして。中に入っているパンパンのムースとクリームがすごくおいしくて、すごく感動していただける味になっています

伊都きんぐ本店工場店・濱地若菜店長
伊都きんぐ本店工場店・濱地若菜店長

福岡土産の定番として人気を集めるこの商品も含め、コロナで一時 需要が落ち込み、売り上げが半減した。

販路拡大のために通信販売を始めたところ、今では全体の売り上げの3割から4割を占める時もあるというほどだ。

伊都きんぐ本店工場店・濱地若菜店長:
県外の方にしっかりお届けできる状態が作れているので、お客さまに少しでも手に取っていただきたい

福岡自慢のお取り寄せグルメ。
コロナ禍の逆境をバネにした取り組みが広がっている。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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