「4歳上の兄が重度の知的障害を伴う自閉症だったということもありまして、昔から『障害』というものに向き合わざるを得ない瞬間もあったりして、障がい者という言葉ではなく、個人名が先にくる社会にしていきたい」
こう語るのは、株式会社ヘラルボニーの代表取締役社長、松田崇弥さん。絵が好きな自閉症の兄がいる。社名の「へラルボニー」は、兄が書いた謎の言葉からとったという。
そこで松田さんは3年前に、双子の兄と共に知的障害を持つアーティストの才能を発掘し、その作品を商品化する会社を立ち上げた。
アート活動をする全国の福祉施設とライセンス契約を結び、商品の売り上げの一部を作家に還元する仕組みだ。
「障がい者」のイメージを変えたい
重度の知的障害のある作家の鈴木さんは、音楽が大好きでテンポに合わせながら、指で叩くようにして絵を描く。
その繊細な色彩が評判を呼び、鈴木さんの作品をプリントしたスカーフも大人気だという。
障がい者と社会の接点づくりやイメージを変えることを目指している松田さんは「”私はこの仕事が大好き”と思っていても、なかなか社会と接点を作るのは難易度が高いとなったときに、社会とのドアになるような『ヘラルボニーによって障がい者のイメージが変わったよね』言われるような社会になれたらいいな」と期待を込めた。
株式会社ヘラルボニー
https://www.heralbony.jp/
「フューチャーランナーズ～17の未来～」
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