「交通事故」と「交通犯罪」は別

千葉県八街市で下校中の小学生の列にトラックが突っ込みました。現行犯逮捕された梅沢洋容疑者(60)容疑者は「帰る途中に酒を飲んだ」と供述しており、呼気からは基準値を超えるアルコールが検出されています。

小学2年生の川染凱仁さん(7)と谷井勇斗さん(8)が死亡。また、8歳の女子児童が意識不明の重体、男子児童2人が重傷です。

どうすれば飲酒による事故を撲滅できるのか。めざまし8は、2007年に交通事故で長女を亡くした経験から、長年、子供達を事故から守る活動に取り組んでいる風見しんごさんとともに考えました。

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ーー痛ましい今回の事故をどう思われますか?

風見しんご
いつも思うが、大人が作ったルールを守っている子供が、そのルールを破った大人の手によって命を亡くす、こんな理不尽なことは無いです。飲酒運転は犯罪ということはみんな知っている。やむなくして起きてしまった「交通事故」と、犯罪と分かっていて飲酒をし事故を起こした「交通犯罪」は別物という意識をどこかに持っておかないと、今後もなかなか飲酒運転による事故は減っていかないと思う

親が出来ること「通学路を歩いて」

今回の事故現場には、ガードレールや路側帯などが整備されていなかったという状況がありました。

安全が確保されていない通学路の現状をどう思うか、風見しんごさんに聞きます。

風見しんご
今回の現場にはガードレールなどを早急に設置して頂きたいとは思うが、僕がいつも感じるのは、そういう設置がなされるのは必ず命が亡くなってから。命が亡くなる前に一つでもいいから事故が起きづらい環境整備を進めて頂きたいというのはいつも感じる

長女を亡くした事故後、多くの交通安全を訴えるイベントに出席したり、本を出版するなど精力的に活動してきた風見さんが、子供を守るために親たちに言い続けていることがあるといいます。

それは「登下校の際に子供と一緒に通学路を歩いて欲しい」ということ。その意味を聞きました。

風見しんご
自分自身に対する反省もある。親御さん達によく言っているのは、登下校の時一緒に歩いて欲しいということ。1回だけじゃなく、雨の日の登下校、冬の登下校も一緒に歩くということを是非やってほしいと。なぜそれを言っているかというと、僕はそれをしなかった。忙しいからと何か理由を付けて僕は娘にしてやれなかった。もしそれをやっていれば、大人の目からいろんな危険に気がついて、少しでも予防になったのかなと思うと、自分への反省も踏まえて周りの親御さんには言っています

長女を亡くした事故から14年が経った今でも、毎日事故現場のことを思い出すという風見さん。

幼い命が奪われる事故が繰り返されることを思うと、「自分のような思いをする人がなぜ増えていく?」という歯がゆさがあると語ります。

風見しんご
僕が伝えたいのは、大切な命が失われた時、実は失われるのはその命だけじゃないということ。家族、友達など、ものすごい数の人の人生が変わってしまう。そのことを理解して頂いて、一人一人の意識が変わっていけばいいなと感じます。

(「めざまし8」6月30日放送より)