遅刻しても慌てず「落ち着いて」作戦立案…期待の大器・高田四段

藤井二冠と同い年で、デビュー戦から4連勝を記録した岐阜県出身の高田明浩四段。
4戦目には対局に46分遅刻するというハプニングがあった。

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各務原市出身の高田明浩四段(18)は、毎年約200人が挑み、4人しか受からない難関を突破して、2021年にプロデビュー。

デビュー時には特技のけん玉を披露し、「もしかめ」や得意技の「世界一周」をバッチリ決めた。

高田四段はデビュー戦から4連勝を記録。これは藤井二冠が2017年に達成して以降、2人しか成し遂げていない快挙だ。

しかしその4戦目には、対局に遅刻するというハプニングも…

対局開始時刻の午前10時にはまだホテルで寝ていたそうで、46分遅れで会場に到着。
ルールにより遅刻時間の3倍である、2時間18分が持ち時間から引かれるペナルティーを受けた。(※1時間遅刻すると不戦敗になる)

相手は西川和宏六段(35)で、プロを目指す若者が集まる奨励会などでお世話になっていた先輩だ。

実は2017年の奨励会で、当時15歳だった高田四段は西川六段から時間に関する指導を受けていた。

西川六段(2017年):
きょうも当番に遅れた人がいるんですけど、最近ちょっと時間にルーズな人が多いので、言われた時間の5分前に基本的に行動するようにして下さい

こうした指導を受けていたにも関わらずの遅刻だったが、高田四段は委縮することなく勝利。

高田四段本人に話を聞いたところ、遅刻した理由については「夜中の3時まで、ネット対局やリラックスのために漫画を読んでいて、朝アラームに気付かなかった」そうだ。

ただし「1時間以内の遅刻なら対局はできるから落ち着こうと自分に言い聞かせ、起きたばかりでは頭が働かないため、勝負どころを午後にもっていく作戦に出て、これがうまくいった」と話していた。

西川六段については「奨励会での指導も覚えていた。対局前と対局後に2回謝り、西川六段からは「気を付けて」と言われた。優しい先生なので怒ってはいなかった」とのこと。

今後は「連勝記録は意識せず、普段通りの将棋で勝てるように勉強していきたい」と話していた。

5連勝がかかった6月17日の対局では石川四段に敗れ、連勝は止まったが、活躍は今後も期待されている。

(東海テレビ)

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