6月28日に神奈川県藤沢市内を聖火ランナーとして走ることになっていた歌手で俳優の加山雄三さん(84)が、「世界の状況を見た時、手放しに開催を喜ぶことが出来ない」として、聖火ランナーを辞退したことが明らかになった。
神奈川県が発表した。発表された加山さんのコメント全文は次の通り。
僕はスポーツが大好きです。
前回の1964年東京オリンピックの時、僕は黒澤明監督の映画『赤ひげ』の撮影をしていました。毎日撮影で缶詰状態。
観戦したり応援することがほとんど出来ず悔しい思いをしました。
あれから57年―。
今回の東京オリンピックこそ、心から応援し、また自らも盛り上げたい気持ちでいっぱいでした。
しかしながら今改めてこの世界の状況を見た時、手放しに開催を喜ぶことが僕は出来ません。
一度はお引き受けをした聖火ランナーですが、そして直前になってしまいましたが、勇気を持って僕は辞退いたします。
今は、することもやめることも勇気が必要だと思います。
僕にとってひとつの夢であった聖火ランナーを辞退することは残念でなりません。
大会関係者の皆さまのご尽力はもちろん、選手のみなさんのこれまでのご努力は並々ならぬものと存じますが、僕なりの決断をどうかご容赦ください。