7月末の終了に向け、高齢者向けのワクチン接種が加速する一方、接種会場の予約で混乱が生じている。
香川県でも、その調整を担う自治体が試行錯誤を続けている。
予約枠は1日半で満席に…電話つながらず苦情殺到
供給量に見通しがつき、一気に加速し始めたワクチン接種。
しかし、会場を訪れた高齢者からは「電話だったから、(予約が)全く取れなかった」「外れた。先着順みたいだったから」といった声が寄せられていた。
高松市・大西秀人市長:
私どもの見込み違い、周知不足、準備不足が招いたところもあるトラブル。ご迷惑をおかけした多くの市民にお詫び申し上げたい
高松市では、5月29日からの集団接種で1,680の予約枠が1日半で満席になった。
予約用に24回線設けた電話がつながらず、約360件の苦情が寄せられたという。
対面式の窓口併設 5歳刻みで段階的予約受付も
綾川町では、そうしたトラブルを回避しようと、町役場に対面式で予約を受け付ける窓口を設けた。
当初は、ウェブや電話での受付だったが、住民から苦情が殺到。
対面式を併用したところ、75歳以上の募集では1日に最大500人が窓口を利用したという。
綾川町健康福祉課・大谷浩之課長補佐:
どのくらいの人が来られるか全くわからない状況から始まったので、そこの不安はありました。各課の協力をいただいて何とかやれた
このほかにも、さぬき市と東かがわ市は年齢を5歳刻みにして段階的に予約を受け付け、混乱を避ける工夫を行っている。
感染防止対策の焦点が、ワクチン供給量から接種の体制作りに移り、調整を行う現場も試行錯誤が続いている。
綾川町健康福祉課・大谷浩之課長補佐:
7月末までに高齢者終了というのは意識して、それまでには終わらせないといけないと取り組んでいます
接種のスピードアップで生じる問題を洗い出し、円滑な接種につなげることができるのか。
本格化する接種に向けた課題となっている。
(岡山放送)