「バイオ液肥」で循環型社会に
生ごみなどから作られる液体の肥料、バイオ液肥が、環境に優しい肥料として注目されている。
岡山県真庭市で進んでいる循環型社会を目指す活動を取材した。
バイオ液肥を畑にまいて土づくりをする、真庭市の奥村龍次さん。6年前からバイオ液肥を使っている。

ハッピーファーム プラスR・奥村龍次代表取締役:
(バイオ液肥を使うと)野菜の種類にもよるが、苦みがなく、うま味が感じられる野菜ができる

野菜は、近くの直売所や県内のスーパーで販売され、味はもちろん、環境にも優しいと注目されている。

この野菜の栽培に使われるバイオ液肥、実は無料だ。

ハッピーファーム プラスR・奥村龍次代表取締役:
(バイオ液肥は)無料で使わせてもらっているので、すごくありがたい肥料だと思っている
ごみ問題改善へ…年間約300トンを肥料に
真庭市内に9カ所あるスタンドで、無料で手に入るバイオ液肥は、市の深刻なごみ問題から生まれた。

真庭市環境課・藤田浩史さん:
ごみ処理をする経費で(年間)約7億円かかっている。まずは生ごみを再生しようと

バイオ液肥の原料は、市内で収集した生ごみやし尿だ。収集したごみのうち、85%が可燃ごみで、そのうちの約半分が生ごみとなっている。

2015年にバイオ液肥を生産するプラントが完成して以来、年間約300トンの生ごみが、肥料として再利用されている。

真庭市環境課・藤田浩史さん:
暖かくなると、家庭菜園をする人も多いと思う。真庭市では、バイオ液肥を無料でお配りしているので、ぜひ取りにきてもらえれば

真庭市は今後、新たなプラントを建設し、事業を拡大することにしている。

ごみが肥料へ。持続可能な循環型社会への取り組みが続いている。
(岡山放送)