ベンガラの街並みで知られる観光地、岡山・高梁市の吹屋地区で、東京から移住した男性が人気のそば店を引き継いだ。

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店の経営を引き継いで半年、コロナ禍で吹屋の観光客が減る中、リピーターもつかみ、店に新たな仲間も加わった。

東京から来た若者がそば店を引き継いで半年

ベンガラ色の街並みが広がる高梁市吹屋地区のソバ店「吹屋食堂」。
平日にも関わらず、店内は、ほぼ満席状態。繁盛している。

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客:
おいしい。甘くもなく辛くもなく、丁度いい。食べれば食べるほど食欲が出る味

客:
昔と変わらない味で大満足

店主は、3年前に東京から移住した銘形一哉さん、28歳。
従業員の高齢化で閉店の危機を迎えていたこの店を引継ぎ、2020年の秋にリニューアルオープンさせた。

店主・銘形一哉さん:
もう半年経ったんだと。この懐かしい味をつないでいければ

銘形さんは、東京での生活に違和感を受け、インターネットで検索し、移住先を吹屋に決めた。
草刈りや配達の手伝いをしながら、この町に住みついた銘形さん。地域の人たちと交流を深める中で、そば店が経営危機にあることを知った。

店主・銘形一哉さん:
それはもったいないと、僕にやらせてもらえないかと話をさせてもらって、今ここにいる

そば打ちからダシの味付けまで、一からこの店で修行。
吹屋でも新型コロナが影を落とし、観光客が減る中、銘形さんは「吹屋の人たちが約40年守り続けた味を絶やしてはならない」と、店を継ぐことを決めた。

地元の人たちの笑顔あふれる場所に

店のオープンから半年。
県外の客こそ減ったものの、多くの常連客や地元の人たちが訪れ、笑顔のあふれる場所になっていた。

常連客:
コロナで県内くらいしか行けない。(みんなで)行ってみようと。老後の楽しみ

店主・銘形一哉さん:
地元の人など近い距離の人たちが増えて、顔を覚えて、「また来たよ」と言ってくれて…そういうつながりが生まれてきた

兵庫から新たな仲間が移住

そんな銘形さんの元には3月、新たな仲間がやってきた。吹屋に惚れ込み、兵庫から移住してきた辻田康平さん。

兵庫から移住・辻田康平さん:
都会に住んでいると、人との関わり、心のつながりが薄くなってしまう。地域の人と関わったり、観光客と心が通うような接客ができたら

銘形さんは今、若い仲間と一緒に、支えてくれた吹屋の人達に恩返しをしたいと気持ちを新たにしている。

店主・銘形一哉さん:
同世代の人たちが入ってきて、吹屋で生活することが少しずつ増えてきている。お店だけではなく、吹屋全体で盛り上がっていければ

2代目店主のそば店は、地域の真ん中で吹屋の未来を少しずつ変化させているようだ。

(岡山放送)