「“見回り”やらない限り、飲食店は永遠に時短」

「“見回り”をやらない限り、私は、飲食店は永遠に時短営業をしてもらう必要があると思うんです」―。
政府のコロナ対策分科会の尾身茂会長が、4月頭に示した危機感。

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4月5日から大阪府などに「まん延防止等重点措置」が適用されたことを受けて、大阪市では早速「見回り隊」が発足した。感染対策が徹底されているか、大阪市内の飲食店を1軒1軒訪ねてチェックしていくといいます。
初日に訪問を受けた飲食店は、「抜き打ちみたいな形というのはニュースで出ていたが、初日に来るとは思っていなかった」とポツリ。めざまし8がお店を取材すると、困惑の理由が見えてきました。

営業2時間前なのに…「CO2センサーがない!」

4月5日午後4時、大阪市―。大阪市役所から歩いて5分ほどの場所にある飲食店「北新地食堂」。

営業開始まで2時間を切った中、探していたのは…。今回「まん延防止等重点措置」が出たことで飲食店に設置が要請された、店内の換気がされているかを測る二酸化炭素濃度計。
「今日届く予定だったのに、まだ届いておらず営業できないかもしれない…」そう不安の声を漏らします。

現在、大阪市内では、二酸化炭素濃度計やアクリル板は、品薄状態だといいます。

取り扱いのある店舗を探し、ようやく在庫がある店を発見。車を走らせ、ギリギリで二酸化炭素濃度計を確保する事ができました。

備品手配が間に合わなかった店も

一方、備品の手配が間に合わなかった店舗も。 

「京橋テッパン食堂EF」の店長、大島由行さんによると、アクリル板はまだ打ち合わせ段階、二酸化炭素濃度計も4月2日(金)に注文したものの、いまだ届いていない状態だといいます。「まん延防止等重点措置」の決定から適用開始まで、わずか5日だったこともあり、手配が間に合わなかったといいます。
5日に職員が見回りを行った店舗でも、二酸化炭素濃度計の設置まで手が回っていない店舗が。

見回りの職員は、注文や対応の状況を口頭で確認した上で、大阪府と市が用意したチェック項目をクリアできているか、一つ一つチェック。紙に書き込んでいく姿が見られました。

初日の5日、大阪府や市の職員ら、約40人で行われた大阪市内の「見回り隊」。コロナ禍に苦しむ飲食店を“監視”するのではなく、飲食店側は安心して開店でき、利用者側は安心して飲食ができる…そんな環境づくりの一助となることが期待されます。

(めざまし8 4月6日放送)