今大会注目の右腕・中京大中京(愛知)の畔柳亨丞が一枚上手だった。練習で打撃マシンを150キロに設定するなど対策を練ってきた専大松戸打線は畔柳から6安打を放つも、この試合最速147キロの力のあるボールに12三振を喫し、得点できなかった。

それでもエースの深沢鳳介がサイドスローから粘り強く変化球を低めに集め3安打、7奪三振の好投を見せた。ストレートもこの試合最速143キロをマーク。畔柳に全く引けを取らないピッチングだった。

7回2死二塁で、中京大中京の代打・櫛田理貴の当たりに、レフトの吉岡道泰がダイビング。ボールはグラブをかすめ、レフトフェンスを転々。ランニング2ランホームランとなり、均衡が破れた。

敗戦が決まると、深沢は思わず涙を流した。「甲子園という舞台で自分の実力以上の力を出せたが、勝てなかったことは悔しい」と振り返った。
強豪校相手に、最後まで競り合ったエースは「全国レベルのバッターに自分のピッチングができたのは自信になる。一球を大切にして夏に戻って来たい」と夏の甲子園を見据えた。

大会直前にケガ…映像行進のプラカード役として堂々と

センバツ初出場の専大松戸の中で、選手として出場が叶わなかった選手がいる。19日の開会式でプラカードを持って先頭で行進した平田未来だ。

提供:専大松戸高
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新型コロナウイルス感染対策のため、開会式には初日に試合がある6校のみが参加。残る26校は事前収録した映像が甲子園球場のスクリーンに映された。センバツでの活躍が期待されていた平田は2月下旬のノックの練習中に右手の中指を骨折。甲子園のメンバー入りは絶望的となった。そんな時でもチームメートからは励ましの言葉をもらい、持丸修一監督(72)からは行進のプラカード役を託されたという。

ベンチ入りメンバー18人には入れず、選手としてユニホームを着ることはできなかった平田だが、裏方としてチームを支え続け、開会式の映像内ではプラカードを持って先頭に立ち、堂々とした行進を見せた。