福岡・篠栗町で5歳児が餓死した事件で、母親といわゆる“ママ友”の女の2人が、保護責任者遺棄致死の罪で起訴された。
浮かび上がってきた2人のいびつな関係。“ママ友”の女の素顔とは…

5歳児餓死事件で母親とママ友を起訴

純白のウエディングドレスに身を包み、カメラに向かってほほ笑む女は、20年前の赤堀恵美子被告(48)。一見幸せそうに見える結婚生活は、赤堀被告の「失踪」で終焉(しゅうえん)を迎えたという。

保護責任者遺棄致死の罪で起訴された赤堀恵美子被告(48)
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赤堀恵美子被告の元夫:
(赤堀被告は)「お義母さん、ちょっと出掛けてきますね」と出て行った。「お義母さん、手持ちがないんでお金を貸してください」と10万借りて持って行った。帰ってこないですよ。悪いけど、記憶から消したい人間ですけん

赤堀恵美子被告の素顔について語る元夫

保護責任者遺棄致死の罪で起訴された赤堀被告と碇利恵被告(39)。
2人は2020年4月、篠栗町で当時5歳だった碇被告の三男・翔士郎ちゃんを餓死させた罪に問われている。

碇利恵被告(左)赤堀恵美子被告(右)

いわゆる“ママ友”同士だった2人。赤堀被告は、いくつものうそを吹き込むことで、碇被告を洗脳・支配していたとされている。

「あなたの夫が浮気をしている」

うそを吹き込み“洗脳・支配”か

「質素な生活をしないと慰謝料の裁判に勝てない」

赤堀被告のうそを信じた碇被告は、3人の子どもを引き取りシングルマザーに。
さらに赤堀被告は、浮気調査費や裁判費用などとうそをでっち上げ、碇被告から金をだまし取っていたとみられている。
その総額は約1,200万円にのぼり、碇被告は、消費者金融から借金することもあったという。

詐取された金額は約1,200万円という

碇被告一家は、赤堀被告が差し入れるわずかな食料で生活。
しかし、翔士郎ちゃんは死亡の前月、15日以上にわたって食事を与えられず、死亡した時の体重は、1歳6カ月健診の時と同じ約10kgだった。

三男の翔士郎ちゃん

碇被告は、自身のスマートフォンに「きょうも食べさせられなくて…ごめんね」というメモを残していた。

赤堀被告の元夫が証言「全て嘘」

痛ましい事件は、一体なぜ起きたのか?
赤堀被告の素顔を知るべく、取材班が向かったのは大分県。赤堀被告と結婚生活を送っていた元夫が、カメラの前で重い口を開いた。

ーー報道を見てどう思いました?

赤堀恵美子被告の元夫:
やることがむごい。口は確かに悪いし、うそもつくけど、まさか人んちの…

ーーどういううそでしたか?

赤堀恵美子被告の元夫:
全てうそですね。だって最初の名前が「優佳」って

結婚前に偽名を名乗っていたという赤堀恵美子被告

2001年に結婚する前、元夫に対し、「優佳」と名乗っていたという赤堀被告。
また、結婚式費用約270万円をめぐってトラブルがあったという。

赤堀恵美子被告の元夫:
お金(ご祝儀)もらうじゃないですか。それで、うちのも預けたんです。仕事に行かないといけないから、「(式場に)払いに行っとけ」って。そしたら1週間後に結婚式場から、「新婦さん、ご入金まだですか?」と言われたんですよ。(問いただしたら)お義母さんに「貸してくれ」と。返ってきませんよ、一銭も

赤堀被告が突如行方をくらますまでの7年間、元夫は赤堀被告から度々、金を無心され、消費者金融から借金することもあったと証言した。

赤堀恵美子被告の元夫:
「絶対返すけ、お願い」っていう感じですよ。そういう風に(私も)洗脳されよったんかな…。ことあるごとにお金を、俺からうまくうまく引き出すけんですね

赤堀被告の父親「してないことは、してないと言え」

一方、同じ大分県に暮らす赤堀被告の父親は、娘が逮捕されたことを受け入れられずにいた。

赤堀恵美子被告の父親

赤堀恵美子被告の父親:
娘が、こまか時でもね、ヤンキーのグループに入ったとか、下の子をいじめたとかするならば、そりゃ…、そげんこと全然なかもん。(翔士郎ちゃんが)亡くなったあとに会ったのは会った。碇さんが食べられんと言うけんが、何か、ものば作って、行ってしてやったりはしようっちゅうことだけは聞いてた

年に数回会う時も、特に変わった様子を見せなかったという赤堀被告。
娘にどんな言葉をかけたいか尋ねると…

赤堀恵美子被告の父親:
自分がやったならば、やったとしました、ということを言わにゃ。ばってん、しとらんことは、警察から飯を食わせられんでも、しとらんことはしとらんっち。自分が死んでも、しとらんことはしとらんと言えと言いたい

赤堀恵美子被告の父親

調べに対して赤堀被告は、これまで「子どもたちに対する母親の管理がなっていなかった」などと、一貫して関与を否認。
一方の碇被告は、反省と後悔の言葉を口にしているという。

翔士郎ちゃんの祖母「ドアを蹴破ってでも救いに行けば…」

この事件をめぐっては、翔士郎ちゃんの祖母が、児童相談所に何度も「引き取りたい」などと相談していたにもかかわらず、具体的な対策は講じられることはなかった。

翔士郎ちゃんの祖母:
児相に行っても、プライバシーを理由に何も教えてもらえませんでした。プライバシーを守りつつ、子どもの命を守らないと、児相の意味がありません。児相を頼らずに、玄関ドアを蹴破ってでも利恵や孫たちを救いに行けばよかったと後悔しています

赤堀被告らの裁判は今後、裁判員裁判で行われることになっている。

(テレビ西日本)