自分の気持ちや考えを言葉で表現するのは意外と難しい。今、Twitterでその時の心情を豊かに描写した、小学1年生の女の子の作文が「文才ある!」と話題になっている。

それがこちら。

「長女小1の作文、長いけど読んでやってほしい。親の僕は爆笑した」とのコメントと共にぐでちちさん(@gude_chichi)が投稿したのは、原稿用紙3枚分の作文。タイトルは「どうしよう」だ。

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この記事の画像(9枚)

作文はぐでちちさんの長女(小学1年生)が、学校の生活文(生活作文)の課題で「自分の身の回りのこと、体験などについて」をテーマに書いたものなのだそう。

学校の友達が旅行などを書いたという中、娘さんが書いた内容は、タイトル通りの「どうしよう」で、「何を書いたらいいのか分からない」といった作文を書くことへの不安・悩み・焦りを綴っている。作文の書き始めから終わりまでの様子を心情豊かに表現したショートストーリーとなっている。

「きょうは学校でさく文かきます。」

「きょうは学校でさく文かきます。」から始まる作文は、まず何も書けないことへの描写から始まる。

きょうは学校でさく文かきます。おもいつかないどうしよう。みんなかいてる。わたしは、どうかな。かいてない。「先生たすけて、おねがいね。」

たすけてくれないどうしよう。ほかにかいていない人いるかなあ。かんがえていないのにあたまがいたい。

そして、まわりの同級生の様子と迫る終わりの時間を気にしながらも、書けないという今の心情を綴っていく方向性になんとかたどりつく。
 

どうしよう。あと、五ふんでおわっちゃう。あ、そうだ。いまの気もちをさく文にかこう。
でもじかんがないんだよ。どうしよう。かけないのは、やだよ。

時には「はぁぁ」ため息をつき、また時には心の中で呟き、しまいには「おねがいかみさまこううんを」と神様に祈っていた。
 

神様へ祈る「お願い神様幸運を。」

タイトルの「どうしよう」という言葉が、文中のところどころに出てきて心情を表現していて、また何回も書き直し消した跡からその苦労が滲んでいる。
 

「どうしよう」の気もちが、こころの中にいっぱいだよ。
「おねがいかみさまこううんを。」
よし、がんばってかくぞ。さく文を。つかれたなんていってられない。あと一ぷん。がんばらないと。ふー。ふー。どうしよう。どうしよう。

悩む中、無情にも作文の時間は終わりを迎える。「さく文ってこんなにむずかしいものなんだなあ」と思いながらも、友達からアドバイスをもらい、最後はこんな言葉で締めくくられていた。
 

ともだちにアドバイスもらったよ。そうするとともだちいった。どうしようってかんがえてるなら、だい名は、どうしようでいいんじゃないかなぁ。

作文のタイトルは最後に決まったようだが、この心情を綴った作文は先生の評価も高いようで、「『かんがえていないのにあたまがいたい。』というひょうげんがとてもおもしろいね!」「まるで本とうのおはなしみたいです」と花丸がついていた。

さらにTwitterでも「表現力豊か」「才能しか感じない」「ちゃんとオチまできいてて、笑っちゃった」といった多くの賞賛のコメントがされ、25万以上のいいねが付く反響となっているのだ。(3月25日時点)

先生からの感想

たしかに読んでいると、当時の焦りや不安を感じさせるリアルな心情の作文だが、こんなにも描写力が豊かな娘さんはどのような子どもなのだろうか? また、多くの反響をどう思っているのだろうか?

父親のぐでちちさんに、初めてこの作文を読んだ時の感想とともに話を聞いた。

父「オチを付けてるじゃん!」と爆笑

ーー作文をTwitterに投稿した経緯を教えて。

学校が春休みに入るため、(娘が)今までの作品を持ち帰ってきたのですが、妻が「これ読んで!」と画像を送ってきました。休憩中に見て爆笑し、娘に連絡して「皆に見てもらってもいいかな?」と聞きました。

作文の1枚目

ーー読んだ時はどう思った?

宿題をやっている時など、「もー分かんないよ!」と投げ出してしまうこともある娘ですが、何度も書き直した跡があり、テーマを思いつかないまま書き始めて試行錯誤したんだろうな、と愛おしく思いました。そして結局「書けない」ということで終わったので「終わりか!」と休憩中に一人爆笑してしまいました。


ーーお気に入り(爆笑)のポイントはどこ?

畳み掛けるように繰り返される「どうしよう」、そして「おねがいかみさまこううんを」で微笑ましい笑いがありました。分かる、焦って祈りを捧げるよね、パパも仕事でそういうことあるよ、と共感したのです。

どう解決していくのかと読み進めたら「題名は『どうしよう』でいいんじゃないかなぁ」と題名を決めただけで「書けない」ということで終了していたので、「娘、オチを付けてるじゃん!」と爆笑になりました。

作文の2枚目

ーー娘さんには感想を伝えた?

とても楽しく読んだ、長女の気持ちがリズムみたいに伝わってきた、パパはすごく好きな作文だ、と伝えました。娘は「そう?わたしは笑わなかったけどな」とあまりピンときていない様子でした。

娘さんは発想力豊か

ーー娘さんはどういった性格なの?

家族の前だとちょっとお調子者で、親からすると「それはやめようぜ」と思うようなことを「良いこと考えた!」と提案してくるような子です。椅子が全部ひっくり返されて秘密基地が作られていたりしたこともあります。


ーー自分の気持ちや考えを文章にするのが、娘さんは得意?

他の作文も読んだのですが、実体験を書く作文では「~しました」「~でした」という事実の羅列ばかりのものもありました。体験を書くことよりも、自分の内心を想像で補ったことと合わせて書くことが、今は好きなのかもしれません。

発想力に関しては、幼児の頃から、いわゆるイマジナリーフレンドのことを教えてくれることがあるのですが、その想像上の友人の背景「どこに住んでいて、何が好きで…」というようなことを散歩しながら教えてくれることがありました。今思えば文章に残しておけばよかった!と思います。

作文の3枚目

とても発想力が豊かな子どもだということが分かったが、やはり娘さん自身にも少し話を聞いてみたい。ぐでちちさんを通して、作文を書いた時の話を聞いてみた。

「作文は好き?」に娘さん「まぁまぁかな」

ーー作文は好き?

うーん、まぁまぁかな。でも思いつかないこともあるから、ものがたりを作ったりする方がもっと好き。自分の体験を書くのは、こういう感じだっけー、って本当にあったことがどうだったか気になっちゃうけど、ものがたりだったら好きに書けるから。

作文を書いた娘さん

ーー先生から花丸をもらえた作文は、うまく書けたと思う?

あんまり。これでも良かったんだ、とちょっとほっとはしたけど。


ーー次はどういった作文を書きたいの?

うーん、今回は焦った気持ちをたくさん書いたから、今度は「ホォラァア(ホラー)」なこわーい気持ちを書きたい!

作文を書いた娘さん

娘さんの次の作品への意気込みに対し、父親のぐでちちさんは「生活作文になるのでしょうか?親としては楽しみですが、先生は大変だろうなぁと思います」と話していた。

反響に「そうなんだぁ、ちょっとうれしいね」

作文の出来栄えを「あんまり」と話す娘さんだが、ではTwitterユーザーからの反響をどう思っているのだろうか? 最後に、改めてぐでちちさんに話を聞いた。


ーー投稿には多くの反響があるが、それに対してはどう思っている?

たくさんの人が「娘に文才がある」と言ってくださって、親としては親だけの欲目じゃなかった、と嬉しく思っています。先の回答のように、想像したことを書くことが好きな娘ですが、好きなことを自由に楽しめるように、親としては見守っていきたいと思います。

娘自身はたくさんの人に見てもらったことも、褒めてもらったことも、あまり実感がないようでしたが、今すごくたくさん「いいね」を押してもらってるよ、と話したら「そうなんだぁ、ちょっとうれしいね」とのことでした。


ーー娘さんにはどのように成長していってほしい?

これから、好きなことはどんどん変化するだろうし、得意なことも変化していく。それが子どもなんだろうと思います。僕ら親としては、娘の好きなことを否定することなく、「それはいいねぇ」「それも素敵だねぇ」と応援しながら見守るばかりです。

全3枚の作文「どうしよう」

娘さんの「どうしよう」といった心情豊かな作文は、誰もが一度は経験したことであろう、作文で頭を抱えたという懐かしい気持ちを思い起こさせたかもしれない。

本人はあまりピンと来ていないようだが、才能感じる文章力を今後も大事にして、いろいろなことに挑戦してほしい。

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