昨年の悔しさを忘れない

「去年は決勝であと一歩でサンロッカーズ渋谷に敗れた。今季に入ってもずっとこの負けは頭の片隅にある。天皇杯優勝は目標の一つであり、今回は勝ちたい」(3月7日会見)
川崎ブレイブサンダースのジョーダン・ヒース(29)は天皇杯リベンジへ闘志を燃やしていた。208cmの身長と3ポイントも決められるシュート力で、ここまで川崎をけん引してきた。

燃える闘志が爆発…3Pを6本

第96回天皇杯全日本バスケットボール選手権大会の準決勝が、さいたまスーパーアリーナで12日に行われ、川崎ブレイブサンダースとシーホース三河が激突した。

去年の決勝で涙を飲んだ川崎はヒースの燃える闘志がコートで爆発する。
「出だしからしっかり集中していった」と第1クォーターだけで4本の3ポイントシュートを決めるなど、序盤から三河を寄せ付けない。

(c)JBA
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続く第2クォーターには東京五輪代表候補の辻直人(31)も得意の3ポイント、ヒースが5本目の3ポイントを決める。

最終クォーターには、五輪代表候補でキャプテンの篠山竜青(32)がこの試合初得点をあげチームに勢いをもたらすと、ヒースが6本目の3ポイントシュート。ヒースが両チーム最多の26得点をあげる活躍で79-67で勝利。2大会連続で決勝に駒を進めた。

「明日は去年の苦い記憶を払拭できるようにしっかり集中していきたいと思う」と勝利の余韻に浸ることはないヒース。優勝まであと一つ。宇都宮ブレックスとの大一番で去年の忘れ物を取り戻す。

天皇杯準決勝(さいたまスーパーアリーナ)
川崎ブレイブサンダース79-67シーホース三河
アルバルク東京54-64宇都宮ブレックス

加藤忍
加藤忍

早稲田大学卒業。フジテレビ入社。スポーツ局すぽると!ロッテ担当、ヤクルト野球中継などを経て現在は報道局兼スポーツ局。