人間なら、りんご「ふじ」を見分けられる?
ネットでよく目にする「私はロボットではありません」という認証画面。サイトの利用者が人間なのか機械なのかを判断するセキュリティなのだが、今、この青森版は難易度が高すぎると話題になっている。
それがこちら。
青森版「私はロボットではありません」画像選択の画像です。 pic.twitter.com/BGrtQB5QLm
— まるごと青森 (@marugotoaomori) February 25, 2021
「青森版『私はロボットではありません』画像選択の画像です」とのコメントともに映るのは、9個のりんごの画像。
さらに「ふじの画像をすべて選択してください。すべて選択し終わったら[確認]をクリックしてください」とある。微妙に違うのはわかるものの、「ふじ」を見分ける、しかも複数回答となるとかなりハードルが高い。
りんごの「ふじ」を全て選択すれば、ロボットではないことを確認できるということだが、間違わずに正解できる人はいるのだろうか?
投稿したのは、青森県観光企画課が運営しているTwitterアカウントのまるごと青森(@marugotoaomori)。普段は、青森のあまり知られていない観光情報や特選素材など発信している。
この難易度が高い画像選択にTwitterでは、「わかんないw難しい!青森出身だけどw」「鬼ですね…」「もう、ロボットでいいよ俺」とのコメントの他に、「真ん中段の右も怪しいんだよなー。」「たぶん、これらがふじりんごじゃない?わからんけど…」と認証画面に挑戦してみたユーザーで盛り上がり、13万6000いいねが付いている。(3月4日時点)
「私はロボットではありません」の認証画面といえば、信号機や横断歩道など見慣れた景色などから選ぶものをよく目にするが、これはりんごに詳しくないとできない問題だ。
「私はロボットではありません」と言い切れない人が続出したこの認証画面だが、りんごの生産量が多い青森県の県民であれば誰でも正解するほどの難易度なのだろうか?
青森県観光企画課の担当者に話を聞いた。
半数の方は大体わかるかもしれない
ーー青森版を作成したきっかけを教えて
Web上で認証画面(他のかたのパロディを含め)をよく見かけ、もし青森だったらなんだろうなと考えたとき、青森ならりんごイメージが強いからりんごだろうなと試しに作ってみたのがキッカケになります。
その上で、よくテレビやネットで青森県民はりんごの見分けや食べ比べができる、というのが話題になることがあります。であれば、誰もができる形でりんごの見分け画面があると面白いのではと考えました。
また、一口にりんごといっても数十種類の品種が流通しており、これを機に多種多様なりんごとそれに関わってきた青森県に関心をもってもらえたらという思いがあります。
ーー県民であれば、誰でも簡単に見分けられるの?
青森県のりんごの生産地は西側と南側に偏っており、地域によってはそこまで馴染みがないかもしれません。一方で、りんごの生産地域ではりんごの種類が描かれた下敷きが子供に配ってあるなど地域差はあるとおもいます。
ですので、ほとんどのかたとは言えませんが、半数の方は大体はわかるかもしれません。
ーー認証画面は実際に使用できるの?
実際に使用はしておりません。パロディになります。
ーー作成してみてどう思った?
個人的には難しいだろうなと感じております。正解している方がTwitter上で結構おられることに驚いています。
ーー周囲の反応はどうだった?
身近の社内の人に限られますが正答率は半々といったところです。社内の話とは異なりますが、りんご農家の皆さんから色々と反響を頂いております。
中には間違えた方もおり、画像が悪いよと冗談交じりに仰られる方もおりました。
正解発表の前にヒント…ふじは3つ
ーーふじを見分けるヒントを教えて
ふじの外見は紅色で縞状に色づくのが特徴です。また、今回の認証画面で言えば、りんごの表面にある斑(果点)の密集具合と大きさも判断する基準になります。
担当者から、紅色で縞状に色づくという特徴を教えてもらったが、皆さんは「ふじ」を見分けることができただろうか。さらに、正解(ふじ)は3つというヒントを参考にもう一度じっくりみてほしい。
それでは正解発表。「ふじ」以外のりんごには、その品種名も紹介している。
ーー認証画像のりんごについて教えて
りんごの種類は左上から横に、おいらせ、ふじ、ふじ、ジョナゴールド、彩香、北斗、ふじ、紅玉、千雪 です。
味については
ふじ:甘みが強く、食味は大変優れている。
おいらせ:蜜が霜降りのように入り、甘みや香りが強い。
ジョナゴールド:甘みと酸味のバランスがよく、やや酸味が強い
彩香:甘みと酸味のバランスがよく、蜜を含む
北斗:甘みと酸味のバランスがよく、蜜がある。芳香があり、りんごの中で最もおいしい味を持つものの1つと言われる。
紅玉:酸味の効いた甘みとさわやかな香り、口当たりは汁が多く、加工用として根強い人気がある。
千雪:褐色しない特徴がある。甘みが多く、食味に優れている。
ーー話題になったけど、どう感じている?
率直なところここまで広がるとは思っておりませんでした。想定以上の反響がありました。
ちなみに、「画像にある『北斗』は『ふじ』の子なので見間違える人も多いかと思います」ということで、難易度は全体的に高かったようだ。
青森県民でも全員は正解しないだろうという、青森版「私はロボットではありません」。あなたはいかがだっただろうか?
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