2021年1月、スタッフ1人の新型コロナウイルスの陽性が確認され、休業を余儀なくされたジムが佐賀市にある。

休業中に始めたジムだからこそできる医療従事者支援とは。

スタッフの1人が新型コロナの陽性に

佐賀市駅前中央にある「Make & Space」。
客1人ひとりに担当のスタッフがついてサポートする“パーソナルジム”だ。

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オーナーの古賀久達さん(29)。

飲食業や観光業など、さまざまな業種が新型コロナウイルスで困窮する中、今回、古賀さんも経営者として頭を抱える出来事があった。

古賀久達さん:
(スタッフの)新型コロナウイルス感染を(客に)伝えなければいけなかったので、ちょっとやっぱりお客さまも来店するのは懸念するだろうと

1月中旬、7人のスタッフのうち1人が新型コロナの陽性に。

ほかのスタッフもほとんどが濃厚接触者となり、保健福祉事務所からは行動自粛を求められることになるが、経営者にとっては事実上の“休業要請”だった。

古賀久達さん:
わたしたちは、基本担当制なので、担当のトレーナーがいなくなると客足も止まる

結局、ジムは1月末まで約2週間の休業。
ただ、あくまでも自主的なものであるため、給付金などはない。

古賀久達さん:
正直言ったら、言わないで営業したいという気持ちもあった。給与や家賃の支払いは続くわけなので、そこを止めるわけにはいかない。2週間休業するということは、2週間分の売り上げが減るということなので、非常にきつい

1月30日には、営業再開を前に店内を消毒。
保健福祉事務所からは、業者まで呼ぶ必要はないと言われたが、不安材料は徹底的に払拭したいと、古賀さん自ら依頼した。

古賀久達さん:
スタッフがコロナに感染したこともあり、そこを懸念されているお客さまもいらっしゃると思う。信用ですね、取り戻していかないといけない

営業を再開できでも、すぐに以前の客足までは戻らず、予約は休業前と比べて3分の1ほど。

経営的には厳しい状況がしばらく続きそうだが、休業した2週間は、古賀さんにとってすべてがマイナスではなかった。

古賀久達さん:
(スタッフが)コロナに感染して、新しくいろんなことを考えられるようになった。コロナありきの運営・商売をやっていくしかない

医療従事者へオンラインフィットネス無償提供

実際、新たなチャレンジも。
女性スタッフが話しかけているのは、パソコン…?

古賀久達さん:
ジムに行きたいけど行けないという話も結構あった。そういう思いがある方が医療従事者で多いんじゃないかなと。できる限りでわたしたちが応援したいと

新型コロナの対応で疲弊する、医療従事者への“オンラインフィットネス”。

手始めに、県医療センター好生館に話をもちかけたところ、快諾してもらえたといい、週3日、それぞれ3回ずつ、無償で提供している。

担当スタッフ:
医療従事者の方は、外に出られなかったり、ストレスがたまっていたりと結構聞きますので、ダイナミックな動きから、ストレッチもしっかり入れて、大きな動きができるように

実際に体験した職員は…。

好生館職員(20代):
すごく感謝しています。いままでジムに通っていた人がなかなか行けずに、個人でトレーニングをするようなことになって、なかなかトレーニングの方法がわからないとかあった

コロナ感染は「誰も悪くない」

医療従事者への支援のため、自分たちができること。
そんな思いで奔走する古賀さんだが、ほかにも伝えたいことがある。

古賀久達さん:
感染したスタッフが復帰した時に、第一声が“退職させてください”と言われた。コロナに感染して、“悪役”みたいな感情になってしまうというのも、コロナのすごく猛威なことだと思うので、いま感染している人も、もし今後感染するかもしれない人もいっぱいいる世の中で、誰も悪くないというのを伝えたい

(サガテレビ)