新型コロナウイルスの感染拡大はいまだに終息の兆しが見えない。
シリーズで連載する「名医のいる相談室」では、各分野の専門医に病気の予防法や対処法をわかりやすく解説してもらう。
今回は、「コロナ禍の健康対策」について、内科・統合医療の名医・工藤孝文先生に話を聞いた。

この記事の画像(15枚)

朝の日光と昼寝で自律神経を整える

ーーコロナ鬱になったらどう対策すればいいですか?

工藤孝文先生:
1人で居て、会話をしないことが鬱症状を進行させるので、部屋に1人で引きこもっているのは鬱の原因になります。

やはり仲間と一緒にリモートワークで仕事をしたりとか、どうしてもスケジューリングをしないんですよ皆さん。朝何時に出勤とかないので予定を立てないんです。

朝起きたらまずは日光ですね。
それでも目覚めが悪いような場合は、コーヒーを飲んで覚醒させて仕事モードに持っていく。
 

何時から何時まではこの仕事、と仕事のスケジューリングをする。昼寝を入れるとまたさらに自律神経が良くなります
 

ーー睡眠時間は7時間が最適ですか?

工藤孝文先生:
いろいろな文献があって答えがないです。
6時間半だったり、7時間半だったりしますが、一番ニュートラルな時間が7時間くらいだと言われています。

ーー寝過ぎるというのもそんなにオススメはできませんか?

工藤孝文先生:
そうですね。
寝過ぎちゃうと時計遺伝子というのがずれちゃうので、普段の生活みたいにメリハリをつけることが大事です

テレワーク肥満の本質はセロトニン不足とグレリン

ーーテレワークで太らないために何か対策はありますか?

工藤孝文先生:
運動不足と食事の偏りで太ると言われていますが、僕が思う本質は、メリハリがないのでセロトニンが不足する。朝日光を浴びないとセロトニンが増えないんです

セロトニンが増えないと甘い物が止まらなくなったりします
(セロトニン:脳内で働く神経伝達物質のひとつで、感情や気分のコントロール、精神の安定に深く関わっている)

また、テレワークだと寝る時間も自由なので、睡眠不足になるとグレリンという過食ホルモンが出るんです。グレリンが出るといくら我慢しようと思っても、「食べたい、食べたい」と思ってしまうので、食欲が制御できなくなります。
(グレリン:胃から産生されるペプチドホルモン)

夜遅くまで起きていて睡眠時間が短くて、朝ゆっくり起きたらグレリンという過食ホルモンが夜に増えて、朝セロトニンが増やせないですから、甘い物をどか食いしてしまうという現象が起きます。

そういったホルモンのバランスが、実はテレワークの肥満の原因の本質だと僕は考えています。

発酵食品や陽性食物で身体を整える

ーー食事についてオススメはありますか?

工藤孝文先生:
例えば、発酵食品のヨーグルトとか納豆
あとは食物繊維を摂ると腸内環境が整って免疫細胞が整いますので、免疫力アップに繋がります。

2点目は、なるべく身体が冷えるものは食べない方がいいです。
陽性食物陰性食物というのがあって、寒いところで取れる食べ物は身体を温めます

例えば、リンゴなど寒いところで取れるものは基本的には陽性食物ですから、リンゴを食べると身体が温まります
その他、生姜入りの飲み物もいいですね。

寒いとどうしてもホットコーヒーを頼みますが、コーヒーは実は陰性な食べ物なので、知らない方が多いのでこの機会にぜひ覚えてください。

夏は逆にコーヒーはいいです。身体を冷やすので。

ーー簡単に毎日の生活習慣に取り入れられるものはありますか?

工藤孝文先生:

リンゴ緑茶です。
 

リンゴは体温を上げてくれるし、緑茶は70~80度のお湯でお茶を作ると、免疫力を上げる最も強いカテキンといわれる「EGCG」がたくさん抽出されます
お茶を入れる際は70~80度のお湯で淹れると最適です。

(EGCG:植物の中で特に茶に最も豊富に含まれているカテキン。強い抗酸化活性を示す)