人工呼吸器用チューブの誤挿管
群馬県館林市の22歳の大学生。
去年11月、肺炎で太田記念病院に緊急入院したところ、突然、意識不明となった。1年近くたった今も意識が戻らないまま、自発呼吸もできない状態にある。

父親は当時を、こう振り返る。
父:
(病院から)電話かかってきて、息子の「心臓が止まりました」ということで「は?なんで?なんで?」
人工呼吸器用のチューブを「気管」ではなく、誤って「食道」に挿入されたという。
父:
「おそらくもう、低酸素脳症になっていると思います」ということを言われて…
なぜミスが起きたのか、家族は詳しい説明を求め続けてきたが、病院側は「内部で確認中」などとして、明らかにしなかったという。

家族は10月、当時の病院関係者を刑事告訴した。
病院側は10月、初めて家族に対し説明会をしたが、「誰」が「どの時点」でミスをしたのか、肝心な情報はなかったという。
父:
11カ月かかって、きょう(の説明)なんで。透明性はあるとは全く言えないですね。

刑事告訴を受けて、病院は「院外にて調査継続中のため、現時点での回答は控える」としている。
医療データ開示する病院も
医療事故の度に起きる、「情報開示」の問題。

過去の失敗を教訓に、患者との向き合い方を根本的に変えた病院がある。
2014年に発覚した群馬大学医学部附属病院の患者死亡事故。1人の外科医が行った腹腔鏡手術で8人が死亡し、社会に衝撃を与えた。

現在、この病院が取り組んでいるのは患者に医療データを徹底的に開示することだ。
群馬大学医学部附属病院 病院長補佐 対馬義人教授:
(カルテは)まさに自分のことが書いてある。それなのに、なぜそれを知る時にわざわざ看護師さんに、技師にわざわざ聞かなきゃいけないんですか?医師に聞かなきゃいけないんですか?リアルタイムでカルテを見ればいいじゃないですか、ということになりますね。

医師が見せるのは、患者用のアプリ。患者自身が自分のカルテや検査をした画像などをスマホで見ることができる。
今年3月から、希望する患者全員がこのアプリを使えるようになりました。
群馬大学医学部附属病院 病院長補佐 対馬義人教授:
「何一つ隠してませんよ。見ていただく、だったらいつでも見ていただいても構わないですよ」ということは信頼関係を築く上で僕は大事なことだと思っています。(医療過誤を防ぐには?)真のチーム医療をやることがですね、事故を防止する最大の方法だと思います。そこに患者さんがまだ入ってきてくださる。さらに安全性が高まると思います。

