今年の夏、各地で、大雨により、下水道などから水があふれる「内水氾濫」が相次いだ。被害が大きかった千葉県についてFNNが調べたところ、内水氾濫ハザードマップの公表義務がある自治体の半数が、公表していないことが分かった。
公表義務がある自治体の半数が未公表
千葉県を襲った記録的な大雨で被害を広げた要因の一つが、排水能力を超えて雨水があふれる「内水氾濫」。
国は自治体に対し、危険な場所を示したハザードマップの公表を求めている。

私たちが調べたところ、千葉県内で公表義務がある38の自治体のうち、半数の19が公表していなかった。
理由について自治体は、「人員の不足」などを挙げている。

さらに、内水氾濫ハザードマップの公表義務がない長生村、白子町、横芝光町でも内水氾濫が起きていたことが新たに分かった。
豪雨災害が激甚化するなか、ハザードマップの早急な整備と公表が求められている。
「水害はない」と言われて買ったのに…
内水氾濫ハザードマップの作成・公表が義務づけられていながら、公表していなかった自治体の一つが四街道市。
市内に住む高橋さん(仮名)も、市がハザードマップを公表していないため、リスクを知らないまま浸水被害にあったという。

千葉・四街道市に住む高橋さん:
カーテン開けたらもうそこまで水が来ていて、どうしようってなって。白い車がプカプカ流れてきたんですよ。マンホールとかもいっぱい流れてきて。

高橋さんの家では、床上までは浸水しなかったが、トイレや手洗い場の排水口から水が逆流してきたという。
実際に水が来た高さを測ってみると、1メートル以上の浸水があったことが分かった。
車庫に停めてあった夫婦が大切に乗ってきた愛車も水につかり、廃車に。また、近所では車が流され、車止めに乗り上げたほか、床上浸水した家もあったという。
高橋さんは数年前、ここに家を建てた。そのときのことを次のように語る。
千葉・四街道市に住む高橋さん:
ここの地域自体、ハザードマップ見ても全く水害は一切ないってすごい安心してた地域で。(家を建てた当時)見せてもらって、(ハザードマップに)何にもなくて真っ白なんでっていう感じで。(近くに)川も池もないんですねって。だから水害になることはないと思うのでって、言われて。

たしかに四街道市の最新の防災ハザードマップを見ると、土砂災害などの危険が黄色で示されているが、内水氾濫のリスクについては、何も示されていない。
四街道市に取材すると、そもそも内水氾濫については、ハザードマップを作成も公表もしていないことが分かった。

国交省は8月、内水氾濫ハザードマップの作成義務がある自治体に、作成を強く求める通知を出しているが、作成には時間と人員がかかり、思うように進まない実態もある。今後の国の支援の在り方も問われている。

