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能登半島地震 被災地の今

能登島の土で甘~いサツマイモを作る移住者夫婦

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石川テレビの稲垣真一アナウンサーが能登で頑張る様々な人に伺う「能登人を訪ねて」。今回は、能登島でサツマイモを作っている移住者の農家夫婦を訪ねた。能登半島地震で農地や自宅に大きな被害を受けながらも、「能登人であり続けたい」と修復につとめ、美味しいサツマイモを育て続ける2人の思いに迫る。

能登島の土に惚れ込んでサツマイモづくり

能登島のサツマイモ畑
能登島のサツマイモ畑
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今回訪ねたのは、農家の下野さん夫妻。輪島市門前町在住の二人は、七尾市能登島でサツマイモを育てている。今シーズンは約12トンの収穫を見込んでいる。

ともに移住者の下野夫妻
ともに移住者の下野夫妻

稲垣アナが訪ねたのは収穫の最盛期。輪島市門前町から能登島まで約1時間半かけて通っている。どうして能登島の土地にこだわっているのか。その理由を伺った。

滑らかな触感のシルクスイート
滑らかな触感のシルクスイート

稲垣アナ:
この品種は何ですか?
下野昭治さん:
これはシルクスイートです。
下野沙綾香さん:
滑らかな食感ですね。シルク、絹のように滑らかで、上品な甘さって言われています。
稲垣アナ:
イメージで言うと、私たち石川県民は(サツマイモは)「コボコボコ」っていうイメージがあるんですけど、そうではなく?
沙綾香さん:
そうですね、焼き芋にするとしっとりねっとり柔らかいお芋です。

能登島の赤土がおいしいサツマイモを育てる
能登島の赤土がおいしいサツマイモを育てる

稲垣アナ:
これだけ良いサツマイモになるのは、ここ能登島の土もあるんじゃないですか?
沙綾香さん:
そうですね、この土のおかげだと思います。赤土って粘土質って言われてて、雨が降るとすごくドロドロになって作業もしにくいんですけれども、その分、水分とか養分がとどまりやすいって言われていて…。なので、土の中で長く育つ作物にとってはすごく向いているというので、美味しい作物ができていると言われてます。

下野昭治さんは大阪、沙綾香さんは北海道からの移住

ともに移住者同士
ともに移住者同士

二人は元々、移住者同士。2014年、大阪に住んでいた昭治さんは、父の介護を機に両親と共に輪島市に移住した。沙綾香さんは2016年、生まれ育った北海道札幌市から、レストラン開業の仕事で輪島市に来た。「農家と取引先」というきっかけで知り合い、移住者同士の二人はすぐに打ち解け、2018年に結婚。二人の作るサツマイモは、とても甘いと評判だ。

能登半島地震で畑に亀裂が入った
能登半島地震で畑に亀裂が入った

しかし、2024年元日の能登半島地震で畑も被害を受けてしまった。

昭治さん:
まず、もう畑が割れていた。
沙綾香さん:
ただ、サツマイモの苗を注文するのが3月なんです。水が出なくて、畑ができるのかという状況ではあったんですけど、(夫は)『やるぞ』と決めて、注文してしまったんです、苗を…。

昭治さん:
サツマイモだけは、どうしてもやろうと。他の作物はちょっと水がないと不安があるんで、『これだけは何とか頑張ろう』というような…。

地震が発生してまもなく、沙綾香さんは実家の札幌市に避難した。昭治さんは『畑をなくしてしまうと、自分たちは能登から去ることにならないか』、そんな思いが頭をよぎったそうだ。妻に相談せず、畑の維持を決めた。

昭治さん:
やれることをやりながら、この畑も止めないっていうような、そんな感じですかね。精一杯やっていこうと思いました。

サツマイモの栽培継続は、これからも能登に住み続ける決意でもあった。

現在は輪島市門前町で仮設住宅暮らし

輪島市門前町の仮設住宅
輪島市門前町の仮設住宅

現在住んでいる輪島市門前町の仮設住宅に伺った。

昭治さん:
(父は)移住して1年で亡くなってしまいましたから…
稲垣アナ:
その時に大阪に戻るという選択肢はなかった?
昭治さん:
なかったですね。
稲垣アナ:
お母さん、今こうお暮らしになられて、随分長くなりましたけれど、今こちらの土地についてどのように思っていらっしゃいますか?
昭治さんの母・加代子さん:
今はもう良いとこやなと思ってます…ちょっと不便やけどね。
稲垣アナ:
奥様がいらっしゃるってことについては、お母様どうですか?
加代子さん:
これ以上のことはない、幸せや。
沙綾香さん:
孫もいるしね。上の子が0歳の時に初めて出店し始めたんです、私たち。イベントに出店したりしてたんですけど、その時もおばあちゃんがずっと面倒見てくれて…。ベビーカーに乗せてミルクあげたりとか。もう家族一丸で乗り越えできたね。

震災からの復興と新しい夢も

損壊した自宅の修復も始まった
損壊した自宅の修復も始まった

仮設暮らしが続く下野さん一家だが、ようやく家の修復工事が始まった。

昭治さん:
6年前にここを借りて住み始めたところですね、ここは…。
沙綾香さん:
周りを見ていると、どんどん更地になっていく所もあれば、すぐにまた再建して新しくお家が建っていく風景を見て、何だかすごくもどかしい思いはたくさんあって。

下野昭治さん
下野昭治さん

昭治さん:
今度はもう、今ワクワクしてるんですね。こうやって子育てしていこう。こうやって仕事していこう。いろんなことが浮かんで、今は前向きにいろんなことを頑張ろうと思ってます。
沙綾香さん::
直接ここに(商品を)買いに来てくださる方にとって、ちょっと『憩いの場』になるとか『交流の場』になるというスペースになったらいいなって。この辺りにスペースができたらいいなっていうのは…まだ先の話ですけど、ちょっと段階を経て夢見ています。

コミセン門前BASE
コミセン門前BASE

下野農園の二人が育てたサツマイモや、サツマイモを使ったお菓子は大人気。この日は今シーズン初めての納品があった。

コミセン門前BASE・山口晴美店長:
(サツマイモの)種類は?
沙綾香さん:
紅はるかと、シルクスイートだけ入ってます。
山口店長:
もうすごい人気がありまして、皆さん食べたら美味しいってのはもちろんわかるので、並べた瞬間にすぐなくなっちゃう。
稲垣アナ:
じゃ今日はこれは待望の?
山口店長:
待望、待ちに待ったお芋です!

サツマイモを使ったクッキーも人気
サツマイモを使ったクッキーも人気

お菓子などは、のと里山海道の別所岳サービスエリアの売店などでも販売されていて、知る人ぞ知る名物になっているそうだ。

紅はるかの焼き芋を食べてみた

紅はるかの焼き芋を食べてみる
紅はるかの焼き芋を食べてみる

そんな評判のサツマイモを、焼き芋で頂くことにした。

稲垣アナ:
香りがすごい!
沙綾香さん:
収穫して3週間以上寝かせた紅はるかです。紅はるかの焼き芋です。
稲垣アナ:
スイーツみたい、これ。頂きます…美味しい!歯ごたえを味わうというより、舌の上に置いてずっとその感触を味わってたいという。
沙綾香さん:
嬉しいです。

稲垣アナ:
美味しいです、甘さが抜群。何の味付けもしてないんでしょ?
昭治さん:
そうですね。そのままです。
稲垣アナ:
この能登の土地で育てられたおいしいおいしいサツマイモを使って、これから夢を膨らませていくと思うんですが、今後どういう風な形で進んでいきたいですか?

昭治さん:
頑張ってサツマイモいっぱい作って、皆さんにお土産として色々届けられたらなと思います。
沙綾香さん:
そのお菓子やサツマイモを通じて、いろんな人との出会いがあって、またそのご縁がどんどん繋がっていけばいいなっていう風に考えてます。夢はまたこれからまた無限大いうこということで…
稲垣アナ:
僕もその夢、応援させていただきますので、これからも皆さん、宜しくお願いします!

(石川テレビ 10月29日放送)

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