トランプ政権の「通信簿」ともされるアメリカの中間選挙は、日本時間の3日夜に投票が始まり4日以降、開票結果が順次明らかになる見通しです。
ニューヨーク・タイムズが1日に発表した最新の世論調査では、7つの接戦州すべてで民主党の候補がリードしていると伝えられています。
しかし、このうちアイオワ州とアラスカ州では、候補者の支持率はわずかで接戦となっています。
中間選挙は、大統領任期4年の折り返しにあたる就任から2年目に行われ、連邦議会の上下両院に加え、一部の州知事や州議会議員なども選ばれます。
今回の中間選挙では、上院のおよそ3分の1の議席が改選され、補選を含め35議席が争われます。
下院では、全435議席が改選されます。
現在は上下両院ともに、共和党が多数派を占めています。
しかし、物価高やイラン情勢の影響によるガソリン価格の高騰などを背景に、アメリカ国民の間では現政権への不満が深まっています。
共和党の地盤とされる農業地帯でも、農業機械を動かすためのディーゼル燃料の高騰や、トランプ大統領の関税政策が農家の経営を圧迫し、トランプ政権への不満が広がっています。
農業が盛んな中西部カンザス州では、共和党が上院選で94年間勝ち続けてきましたが、アメリカの政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の複数の調査結果の平均値では、民主党がリードしています。
ロイター通信の2日の世論調査では、トランプ大統領の支持率は32%と最低水準にとどまっていて、今回の中間選挙では共和党が下院で多数派を失い、上院でも接戦となる見通しが強まっています。
劣勢のトランプ大統領は、共和党が中間選挙で上下両院の多数派を維持できれば、成人全員に5000ドル(約79万円)を給付すると「ばらまき」政策を打ち出したほか、全米各地で行った集会では、国内で反発を招いているイランとの戦争について「戦争はアメリカが始めたのではない」と主張を繰り返しました。
中間選挙の結果は、残り2年となるトランプ政権の運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。
民主党が下院で多数派を奪還した場合、トランプ大統領や閣僚の弾劾訴追に踏み切ることも可能になるほか、政権幹部や政権の政策に対する議会の調査が強まる可能性があります。
さらに、民主党が上院でも多数派を握れば、トランプ大統領が指名する閣僚などの人事承認を阻止することも可能となるなどトランプ大統領が望む政策の実現は一層難しくなります。
国内政策で行き詰まりが続けば、トランプ大統領は外交政策に軸足を移す可能性があり、ロシアとウクライナの戦闘終結や、北朝鮮の金正恩総書記との会談の実現などに向けた外交努力が活発化する可能性もあります。
開票結果は日本時間4日夕方頃から明らかになる見通しですが、州によっては郵便投票の集計方法や投票用紙の受け付け期限が異なるため、数日かかる場合もあります。
