二郎系ラーメンの象徴ともいえる規格外の量が盛られたモヤシタワーの存続に、いま危機が迫っています。
バカ増しの里 ジャンクラーメン じおん・伊藤店長:
モヤシがなかなか(手に)入りにくくなっているのと、値段も1割2割上がっていますね。
安くて栄養もある食卓の味方だったモヤシに何が起きているのでしょうか。
モヤシ高騰の実態を探るために取材班が向かったのは、埼玉・深谷市で68年間にわたってモヤシを生産しているという農家です。
飯塚商店・飯塚雅俊社長:
結構うちのモヤシは味が濃いって有名なんですよ。
原料となる黒い豆をミャンマーから大量に輸入し、コンテナの中でモヤシを栽培しています。
肥料いらずで、必要なのは1日4回の水やりだけ。
しかも屋内栽培のため、天候に左右されることもありません。
発芽からわずか1週間ほどで収穫できるといいます。
手間いらずで安定して大量生産できる特性が“物価の優等生”といわれるゆえんだったモヤシ。
しかしいま、その状況が大きく変化しているのだというのです。
飯塚商店・飯塚雅俊社長:
(原料の黒豆を)1トン買って30万円以上。昔は10万円以下で買えた。モヤシっていうのはある程度の温度がないと伸びないんですよ。
円安などの影響で原料の豆が急騰。
さらに、室温を25度に保つため、寒い時期の栽培には暖房が欠かせず、光熱費の高騰も重くのしかかっています。
総務省によりますと、モヤシ1kg当たりの平均小売価格は、東京都で10月中旬に181円。
10年前の同じ時期に比べ32円上がっています。
影響は飲食店にも広がっています。
埼玉・川越市にある鍋料理店「和牛火山鍋 川越しょうざえもん」では、毎日5kg以上のモヤシを使用するといいます。
名物の鍋は具材の7割を占めるモヤシの周りを和牛が覆っています。
そんなモヤシの現在の仕入れ価格は、和牛火山鍋 川越しょうざえもんの松永拓巳店長によると、「(モヤシ1袋)大体30円から35円ですね。前は20円台ですね。(モヤシを)たくさん入れる。安いから入れるが、安くないってなるといっぱい入れるのが難しくなってくる」といいます。
物価高の中でも食卓を支えてきたモヤシ。
一刻も早いピンチからの脱却が待たれます。
