一方、外国政府や外国企業のために活動する場合は、「外国代理人登録法(FARA:Foreign Agents Registration Act)」への登録が必要です。
ここでいう外国企業とは、アメリカ国内に事業主体を持たない企業を指します。たとえば、パナソニックのようにアメリカで事業を行う企業の社内ロビイストは、通常FARAではなくLDA登録の対象になります。
ロビイングを本格的に規制した最初の連邦法は、1946年に制定された「連邦ロビイング規制法(Federal Regulation of Lobbying Act)」です。同法は、ロビイストに対して上下両院の事務総長への登録と四半期ごとの収支報告を義務付けました。
これにより、ロビイング活動の透明性は一定程度高まりました。しかし、報告義務は直接議員へ接触した時のみで、補佐官や官僚へのロビイングは対象外であったため、制度の実効性には課題が残りました。
その後、1995年にロビイング開示法(LDA)が制定され、ロビイング活動の定義、登録義務、報告義務がより明確になりその対象に官僚や議会の補佐官も追加されます。LDAの下では、ロビイストが誰のために活動し、どの政策分野に関与し、どれだけの資金が使われたのかを四半期ごとに報告しなければなりません。
提出内容は公開されており、誰でもオンラインで確認できます。この仕組みによって、議会や市民はロビイング活動の実態を把握しやすくなり、政治腐敗の抑止にもつながっています。
海野有里
ペン・クオーター・コンサルティング代表、米シンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員

