新型コロナウイルスの全国の新規感染者が11月26日、4日ぶりに2000人を超えた。感染が急増する地域では営業時間の短縮要請が相次いで決まり、飲食店からは不安の声が上がっている。

東京都は医療現場の圧迫に危機感

東京都の新規感染者は481人となり、2日連続で400人以上に。重症者は25日から6人増えて、60人となり、緊急事態宣言の解除後で最多となった。

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小池百合子知事は「できる限り不要不急の外出を控えてほしい」と訴えていたが、26日の東京・浅草の雷門近くでは、平日の夕方でも多くの人々が見られた。

小池知事の訴えを都民はどう受け止めたのだろうか。話を聞いてみると…

東京都民:
飲み会の予定とかがあったんですけど、でもやっぱみんなで気をつけようってなったんで全部キャンセルになったんですよね

東京都民:
都内でちょっと泊まってみたりとか、そういう感じで。遠出はしないで…(感染拡大の)終わりが見えないんですよね…

26日は東京都のモニタリング会議が行われたが、専門家は医療現場に限界が近づいていることに危機感を示している。

国立国際医療研究センター 大曲センター長:
このまま(感染者が)増え続ければ、通常の医療が圧迫されて深刻な状況となります

都は医療体制の警戒レベルについて、4段階のうち上から2番目の「体制強化が必要であると思われる」を維持、感染状況も4段階で最も深刻な「感染が拡大している」のままとした。

そして28日から始まる飲食店などの時短営業で感染拡大に歯止めをかけたい考えだ。

小池百合子知事:
重症化を防ぐためには、医療機関にできるだけ早くですね。検診を受けていただきたいと。死亡者を出さない、そして重症者を出さない。そして医療提供体制の崩壊を防ぐ

愛知県は営業時間短縮や移動自粛を要請

一方、愛知県は26日、より踏み込んだ感染対策を打ち出した。

愛知県では連日高い水準の新規感染者が確認されているが、その半分以上が名古屋市で、19日には116人に達している。26日も愛知県全体の新規感染者198人のうち、92人が名古屋市の感染者だった。

大村秀章知事:
厳しい状況を踏まえまして改めてですね、この名古屋の繁華街、中心部の繁華街に営業時間短縮休業の要請を行いたい

そこで大村知事は名古屋市内の繁華街にある飲食店に29日から20日間、午後9時までの営業時間短縮を要請。愛知県民にも、東京・大阪・北海道への不要不急の移動自粛を求めた。

名古屋市内の串焼き店「八乃助」は時短要請には応じる考えだが、年末の書き入れ時を直撃するだけに、関係者は頭を抱えている。

八乃助 有富大祐オーナー:
どう年末営業していこうかなというのは、本当に一番の悩みですね。この方法以外に何かないのかなというのが正直な思いなんですけれど、僕らが自粛をしっかりして対策をしっかりして少しでも収まって、年末年始を迎えられるのが一番なのかなと感じているのですが…

北海道は「集中対策期間」を延長

26日、新たに256人の感染が確認された北海道も、さらなる対策強化に乗り出した。道は感染拡大を抑え込むための「集中対策期間」を12月11日まで、2週間延長することを決定。

さらに、札幌市全域の接待を伴う飲食店に休業を要請することにした。応じた店舗には60万円の支援金が支払われる。

(「イット!」11月26日放送より)