富山が誇るブランドフルーツ「呉羽梨」。シロップ一切なし、梨の果汁だけで仕上げたジュースや、まるごと一個分の幸水をふんだんに使ったパフェなど、今の時期にしか味わえない特別なスイーツが富山市内の2つのカフェに登場している。旬の短さを知ってこそ、急いで訪れたくなる、そんな話題の呉羽梨スイーツを扱う店を紹介する。

梨だけで出す甘さ 呉羽自動車学校併設「カフェソシオ」


呉羽自動車学校に併設するカフェソシオでは、今の時期だけ「呉羽産梨ジュース」を提供している。

使っているのは主力品種の幸水。皮をむいて細かく切り、氷と一緒にミキサーにかける。グラスに注ぐと、梨特有の黄色みを帯びた柔らかな白が目に入る。その下には、アルコールをとばして作った白ワインのジュレが層をなしており、2段構造になっているのが見た目にも美しい。

西尾藍里店長は「シロップなどを入れず、梨だけの甘さです」と話す。梨の味を前面に出すために、あえて余計なものを加えない。飲み方は自由で、梨ジュースだけ、ジュレだけ、あるいはかき混ぜて一緒に楽しむなど、グラスの中で変化する味わいが楽しめる。


「梨自体は加工するのが難しくて、味がほかのものに負けちゃったりするので、さっぱりさわやかに、梨が負けないように仕上げました」と西尾店長。素材の個性を活かすために試行錯誤した。

豊水が取れる時期になると、今度は豊水梨のパフェがスタートする。梨のソルベやジャスミンアイス、フランボワーズのフィナンシェに、カルダモンスパイスでアクセントを加えた一品だ。梨ジュースは9月上旬から豊水に切り替わり、少し酸味も加わった爽やかな甘みへと変化する。

みずみずしさをそのまま皿に 富山マンテンホテル「カフェ・ラルゴ」


富山マンテンホテル1階のカフェ・ラルゴでは、「呉羽梨幸水まるごとパフェ」を提供している。
パフェの構成は丁寧だ。底には洋ナシのシャーベットとカットした幸水を敷き、スポンジケーキとサクサククッキーを重ねる。その上に生クリームをたっぷりと絞り、さらにジューシーな幸水をのせて仕上げる。


西野吏店長は「幸水は、このシャキシャキとした食感とみずみずしさ、甘みが特徴です」と説明する。パフェ全体のアクセントになるのが紅茶ゼリーだ。幸水と生クリーム、紅茶ゼリーを一緒に口に含むと、濃厚さとさっぱりさ、みずみずしさが三位一体となった味わいが広がる。
「梨そのものがおいしいので、それを引き立たせるために、いろいろな工夫をしてパフェに仕上げています」と西野店長は語る。素材の力を信じ、その魅力を最大限に引き出す姿勢が、このパフェに込められている。

カフェ・ラルゴでは秋スイーツの展開も続く。旬のシャインマスカットをふんだんに使ったパフェや、注文を受けてから搾るイタリア栗のモンブランなど、芳醇で濃厚な秋の味覚が揃う。


旬の呉羽梨 品種ごとに味わうことも

お盆ごろから収穫が始まった幸水は、出荷の最盛期こそ過ぎたものの、まだその甘い果汁と梨特有の食感を楽しめる状態だ。しかしカフェ・ラルゴの梨パフェは、8月収穫された幸水で作る分が最後になるという。訪れるなら、早いほどいい。

カフェソシオの梨ジュースも9月上旬には豊水へと切り替わり、少し酸味も加わった、爽やかな甘みを感じるジュースが味わえる。同じ呉羽梨でも、品種ごとに異なる個性がある。その変化を追いかけるのも、この季節ならではの楽しみだ。
秋の富山を代表する呉羽梨を、作り手たちの工夫とともに味わう—そんな時間を、ぜひこの機会に。
(富山テレビ放送)

