4年間で4倍に急増しているモバイルバッテリーの事故。経済産業省が8月31日に安全規制を強化する方針を発表し、第三者機関による検査を義務付けるなどして安全性が確認された製品だけが販売できるようになります。
そんな中、家電量販店の売り場では、“次世代モバイルバッテリー”といわれる製品が多くを占め始めています。本格的な普及が始まり15年、新たな局面を迎えているモバイルバッテリーの最新トレンドに迫ります。
寿命は2〜3年 見た目に変化がなくても劣化の可能性
モバイルバッテリーを販売している株式会社MOTTERUのアンケートによりますと、モバイルバッテリー選びの基準として「安全性」と答えた人がおよそ4割に上っています。今、私たちが持っているモバイルバッテリーは、どういった点に注意したらいいのでしょうか。

街の人からは、「モバイルバッテリーが膨れてきて、ヤバいなと思って買い替えた。いつ爆発してもおかしくないですよね」という声が聞かれました。このように膨らみから異常を感じる人がいる一方で、見た目に変化がなくても安全とは言えない場合があるといいます。

エレコム 商品開発部 田邉明寛さん:
「2年で買い替えてください」みたいなところにはなっています。結構劣化しているって可能性があります。
モバイルバッテリーの充電回数は、一般的に300回から500回が目安。それを超えると劣化が進むため、見た目に異常がなくても寿命は2年から3年程度とされています。使用期間や充電回数が分からない場合にはどうしたらいいのでしょうか。
エレコム 商品開発部 田邉明寛さん:
1回充電できるとこが0.7回とか0.8回ぐらいになってきたら、結構劣化しているかなと思います。
衝撃や高温に強い“次世代型”
今、家電量販店の売り場の多くを占めているのが、次世代モバイルバッテリーです。発火しづらいうえに、充電できる回数が4倍になった優れものです。
ヤマダデンキLABI新宿西口館の担当者:
ここ1、2カ月で20種類ほど増えたようなイメージがございますね。

その次世代モバイルバッテリーの代表格が、準固体や半固体といわれるものです。従来の製品は液体の電解質が使用されていることで衝撃や高温により発火するなどの恐れがありましたが、次世代型はゼリーのようなゲル状にすることで安全性が高められているといいます。

その違いは実験映像でも確認できます。従来電池と半固体電池のそれぞれにクギを刺し、耐久度を試したところ、従来品は白い煙を上げ、間もなくすると炎が吹き出したのに対し、次世代タイプは特に変化が起きません。
エレコム 商品開発部 田邉明寛さん:
今、もう半数が新型のモバイルバッテリーになってきているので、やはりメーカーさん各社、そこに注力していくのではないかなと思います。
経産省も規制強化へ
改めて準固体、半固体といわれる次世代モバイルバッテリーを見ていきます。

エレコムによると、従来型はだいたい充電回数が500回ほどでしたが、次世代タイプは2000回繰り返し使うことができます。さらに、使える温度環境はマイナス15度から45度までで、価格は1万mAhの場合、従来型は4980円、次世代型は8480円となっています。

現在は、事業者による自主検査で基準に適合していると確認したものに丸型のPSEマークという安全性を示すマークを表示して販売していますが、経済産業省の見直し案では、製造工程での管理の厳格化や、政府の登録を受けた第三者機関による適合性の検査が義務付けられるようになり、それをクリアした製品のみにひし形のPSEマークが付けられる見込みだというです。

また、もしもの発火に備えたバッテリーケースも注目されています。燃えにくい特殊な生地で作られていて、この中にモバイルバッテリーを入れておけば、もしもの発火時に被害を軽減でき、普段の移動だけでなく旅行先に使う人が増えているといいます。メーカーによりますと、生産が追いつかない状態で品薄の店舗もあるということです。
不要になったモバイルバッテリーの回収場所については、お住まいの自治体や家電量販店のホームページなどをご確認するようにしてください。
(「イット!」9月1日放送より)

