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南アルプスで多すぎるシカの大群 生息域拡大でクマより脅威か 山の植物食い荒らす食害で“土砂崩れ”の恐れも|FNNプライムオンライン
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南アルプスで多すぎるシカの大群 生息域拡大でクマより脅威か 山の植物食い荒らす食害で“土砂崩れ”の恐れも

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長野県の南アルプス周辺で200~300頭規模のシカの群れが確認されるなど、全国でシカによる被害が深刻化している。食害による高山植物の減少や農作物被害、土砂災害、交通事故など影響は多岐にわたり、専門家は生態系への影響はクマ以上だと指摘。ハンター不足や温暖化を背景に、生息域の拡大が続いている。

多すぎるシカの大群 南アルプスで見つかる

8月1日、長野県の南アルプスで山小屋へ食料などを運んでいたヘリの整備士が上空から撮影したのは、地面を埋め尽くすほどのシカの大群だ。

この記事の画像(22枚)

東邦航空 川崎龍未整備士:
ざっと200〜300頭はいたのかな。(最初は)芝生の色が違うのかなと。よく目をこらすと全部シカだった。

撮影されたのは、長野、山梨、静岡の3県にまたがる南アルプス国立公園の近くにある二児山だ。

シカの大群は長野県側の北西に位置する場所で目撃された。

同じ南アルプスにある山小屋の管理人・斎藤しのぶさんは「あれだけの大群のシカを見たことはなかったし、驚きしかない。私たちの想像を超える形でシカがものすごく増えているんだなと」と驚きを隠せないと話す。

野生のシカは一般的に6〜7年ほど生きるとされている。

その大きな特徴について岩手大学の山内貴義准教授は「(シカの特徴は)繁殖力が高い。何かしらエサがあればどんどん子どもを増やしてしまう」と話す。

付近では3年前の2023年にもシカの大群が目撃されている。

丘の一角がシカで埋め尽くされ、何かの拍子に四方八方へ走る様子も映っていた。
その南アルプスではシカへの対応に頭を悩ませているという。

馬の背ヒュッテ 斎藤しのぶ管理人:
シナノキンバイというお花がシカの食害で食べ荒らされてしまって

土砂崩れもシカのせい?

草食動物のシカだが、時に私たちの安全が脅かされることもある。

滋賀県米原市で2024年に発生した大規模な土砂崩れ。
原因とみられているのがシカの食害だという。

山の植物を食べ尽くしたことで山肌がむき出しになり、水が流れやすくなった結果、土砂崩れが発生したとされている。

全国で相次ぐシカの“脅威”

こうしたシカによる被害は全国で相次いでいる。

兵庫県姫路市の神社では、10年ほど前から夜にシカが忍び込み、アジサイを食い荒らすようになったという。

安志加茂神社 真田慶樹宮司:
多いときは一度に10頭ぐらいみかけることもありますし。人慣れしてるんか車が来てもよけない。

ひまわり祭りも中止に

福島県郡山市でも大きな被害が出た。

郡山湖南まつり実行委員会 村松千尋実行委員長:
ここから見える360度全部ヒマワリ畑になる予定地。ヒマワリはもう咲かない。こんな状態ではほとんど全滅に近い。

ここは毎年8月になると、約180万本のヒマワリが咲き誇る絶景スポットだ。

ところが今年は、シカの足跡とみられるものが至る所にあった。

近くの畑の防犯カメラに映っていたのは、モグモグと口を動かし畑を食い荒らすシカの様子だ。

これにより祭りは中止となってしまった。

北海道でシカによる交通事故が年々増加

また去年、札幌市の市街地で発生したのは、シカとの衝突事故だ。

北海道ではエゾシカによる交通事故の発生件数が年々増加している。
去年は約6705件と過去最多を記録した。

一方、関東ではシカの仲間による問題が深刻化している。

8月1日、千葉県いすみ市を取材すると、シカ科のキョンを発見した。

千葉県によると、キョンの定着が確認されている市町村の数は、2004年度では5つだけだったが、2025年度には18の市と町に拡大した。

推定される頭数は9万4100頭に上るというのだ。

近隣住民:
ここ(いすみ市)の人口より多いでしょキョンの方が数がね。みんなキョンが食べないような草花や畑をやっている。これも下に置いたら全部食べられちゃう。

シカの脅威は“クマを上回る”

食害や自然災害、交通事故まで、私たちの生活を脅かしかねないシカによる問題。

専門家は、その脅威はクマを上回るものだと指摘する。

岩手大学 山内貴義准教授:
数が多いとその森林の下草とかも全部食べつくしてしまうので、土砂崩れとかそういった防災上の危険性が危惧されていて。最近大雨が降ることが多くて、その後に鉄砲水のような濁流が山の方から流れてくるっていうそういう事例が結構多いが、シカの影響じゃないかと。クマよりシカの方が生態系に与える影響は非常に強いので危険な動物。

さらに、シカによる問題が増加している背景には、ハンターの高齢化や温暖化の影響も考えられるという。

岩手大学 山内貴義准教授:
狩猟者ですねこれが数がかなり少なくなってきて、高齢化も進んだということで捕獲がなかなか進まない。温暖化の影響で雪が少なくなってきていて、今まで標高が高いところにはシカがいなかったけど、そういった標高の高いところまでシカが分布を今広げてる。
(「イット!」8月31日放送より)

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