防衛省は31日、来年度予算の概算要求を発表し、概算要求額として過去最大となる8兆8908億円を計上した。
概算要求では、無人機やAI(=人工知能)などの「新しい戦い方」への対応や、有事が長期化した場合でも活動を続けられる「持続的な対応能力」の向上、防衛装備品の生産基盤・技術基盤の強化など「防衛力の基盤」の3つを柱として掲げた。
「新しい戦い方」への対応としては、迅速かつ正確な意思決定を実現するため、陸・海・空の自衛隊を一元的に指揮する統合作戦司令部に、AIを活用した意思決定支援システムを整備する。
あわせて、防衛省内のさまざまなデータを安全かつ迅速に集約・共有できる「防衛省クラウド」の整備や、有事でも通信を維持できる強靱な通信ネットワークの構築も盛り込んだ。
また、人的損耗を抑える無人機の導入を進めるほか、相手の脅威圏の外から対処できるスタンド・オフ・ミサイルについて、国産ミサイルの取得や、水中プラットフォームから発射できる極超音速誘導弾の開発などを進めるとしている。
さらに、安全保障環境が厳しさを増す中、急速に拡大・変化する任務や役割に対応していくための機能強化の観点から、退職自衛官やその家族への支援を一体的に進めるため、約110人規模の「退職自衛隊員・家族支援庁(仮称)」を新設するとしている。
加えて、各国との防衛協力を担う「国際政策局」など、3つの局を新たに設けることも盛り込んだ。
一方、今年は安全保障関連の3文書の改定が控えていることから、多くの事業で具体的な金額を示さない「事項要求」を盛り込んだ。
年末に決定する予算編成では、防衛費がさらに膨らむ可能性がある。
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